最近よく話題にのぼる「自己肯定感」。国の調査(2018年)によると、「自分には長所がある」と回答した日本の若者は約62%にとどまっているとのこと (参考:アメリカ 約91%、韓国 約74%)。
一方、南城市の子どもたちは8割近くが「自分によいところがある」と答えています。おおむね良い傾向に見えますが、県平均よりわずかに下回っている学年もあり、子どもたちの自己肯定感をより向上させる伸びしろがあることも見て取れます。
自己肯定感を育む方法はさまざまですが、今回は家庭での教育のあり方を考えてみましょう。
自己肯定感とは・・・
自分を否定せず、
自分の長所も短所も受け止め、
ありのままでいいと思える心の状態
「ありのままの自分を認める(否定しない)」ことは、まさに生きるための基礎と言えます。 「生まれてきてくれてありがとう」、「そこにいてくれるだけで嬉しい」という思いを根底にした関わりが、子どもの自己肯定感を育みます。
しかし親も人間です。子どもへの期待はどんどん高まり、叱りすぎて後悔することも多々ありますが、「よい子に育って欲しい」という思いはみんな一緒なのです。
子どもに対する押しつけや否定をしないために、親はどうすればいいのでしょうか。市教育委員会の 認定心理士・盛山千賀子さんは「子どもの発達段階に応じた声かけや関わり方が大切」と強調します。
例えば、2歳前後の『イヤイヤ期』は、「イヤ」を繰り返し、「好き」を見つける自分探しの時期と理解し、気持ちをわかろうとする姿勢で関わること。中学生の場合は、干渉しすぎず、個人として尊重しながら見守ることが自己肯定感を高めます。ただし子どもが困ったときに相談できる関係性を作り、保つことが必要です。
発達段階を知ることは、すぐには難しいかも知れません。まずはできることから。下の表のように、声かけを工夫してみませんか?
子どもを叱った後の自己嫌悪…。親なら誰でも経験することかもしれません。目の前の子どもたちだけではなく、親はこうあるべきといった「べき論」や世間の目、祖父母からの唐突なアドバイスですら、親のストレスの種になることがあります。
それらに惑わされないためには、子育てに対する自信を少しずつ身につけていくことが大切です。
「子どもへのあの一言、良かったのかな…」
自分一人ではなかなか判断できません。とにかく一人きりにならないこと。誰かに話しましょう。学校に依頼して市教育委員会や島尻教育事務所の相談員に相談することもできます。自分自身のことや小さなお子様の子育てに関することも、子育て支援課で相談できます。お気軽にご相談ください。
誰かに話すことによって、自分の行動の良かった点、工夫すべき点を明確にすること。それが子育てに自信をもつことの第一歩になります。
誰かに話を聞いてもらいましょう。ママ友やパパ友など、子どもに対する自分の行動を誰かに話して、自分に対する評価の材料にしてみましょう。
自分の行動が「これで良かった」と思ったら、自信をもって継続しましょう。
反省すべき点は落ち込みすぎず、工夫できることがないか考えてみましょう。
教育相談員・スクールソーシャルワーカー
児童生徒が抱えている問題に対し、保護者や教員と協力しながら問題の解決を図ります。小中学校を通してご相談ください。
家庭児童相談
18歳未満の子どもの養育の困難や不安、しつけ、発達や障害、非行・問題行動など、気になることがあればご相談ください。
お問合せ: 子育て支援課
TEL 098-917-5343 (平日 9:15〜17:00)
パパ・ママ世代に 「がんばっているね」の一声を
地域の大切な宝物である子どもたちを一生懸命に育てているパパ・ママ世代。周囲からの「がんばっているね」「いい子に育っているね」の一言に救われることもあります。地域全体で自己肯定感アップの好循環をつくっていきましょう!