美しい南城市の海。川では渡り鳥が小魚をつつき、まちは緑のかおりで満ちています。しかし下水道や各家庭の浄化槽がなくなれば、南城市のこの美しい姿は一瞬で崩れ去ります。海や川は汚れ、まちは悪臭が漂い、不衛生のために伝染病がまちを襲うでしょう。
トイレでの排泄、洗濯機や台所からの排水などはすべて、最終的に海や川へ流れ出ます。それでも海や川が美しいのは、下水道や浄化槽が汚水をきれいにしてくれているからです。
このように下水道は、私たちの見えない所で、私たちの暮らしを支えているのです。南城市が管理する下水道事情、少しのぞいてみましょう。
汚水は下水管を通って処理場へ運ばれます。まちが清潔に保たれ、ハエ・蚊等の害虫や悪臭の発生も防ぐことができます。
下水処理場に行き着いた汚水は、さまざまな処理を経てきれいな水になり、川や海に戻します。美しい風景や生態系を守っています。
残念ながらまだ、市内全域が下水道に接続できるわけではありません。下水道が通っていない地域は、各家庭や集合住宅で管理する「合併処理浄化槽」などを設置していただき、排水を処理しています。 一方で、あとになって下水道接続が可能になったのに、浄化槽を使い続けているご家庭もいらっしゃいます。
確かに下水道接続には工事費用等の初期費用がかかります。しかし浄化槽は規定の保守点検費用など、維持管理費が各家庭の負担となります。長い目で見れば、ほとんどの家庭にとって下水道に接続するほうがお得になると考えられています。
また、浄化槽を使って側溝に排水している場合、側溝に水たまりができ、悪臭や虫の発生の原因となることもあります。下水道につなげばそのような心配もありません。
合併浄化槽(5人槽)の場合、使用料が必要ない代わりに、年間をとおして保守点検費用、清掃費用、法定検査費用、電気代がかかります。
5人家族が1ヶ月で26㎥を使用した場合の下水道使用料です。そのほかの維持管理費は必要ありません。
その差、 約4万円もお得!
下水道使用料は平成20年に改訂して以来、12年間にわたり使用料を維持してきました。しかし、下水道の維持費や整備費用の返済額は、市民の皆さまから徴収した使用料だけではまかないきれず、毎年赤字のため、一般財源からの繰入(補助)を余儀なくされています。
下水道事業の維持・管理運営は市民の皆さまからの使用料で支えられています。多くの皆さまが下水道に接続することが、持続可能な下水道事業の実現のために不可欠なのです。
もし現在、浄化槽をお使いで、下水道接続可能地域(上記地図)に該当しそうな方は下水道課へご相談ください。接続工事費用の貸付制度(無利子)もございます。
今まで使用していたくみ取り便所または浄化槽を廃して下水道に接続する場合、市が50万円を限度に工事に対する費用を貸付いたします。貸付金は無利子で、毎月均等分割払いにより償還することになります。
写真はポンプに異物が絡まり、運転が停止した例。たった1枚のウエットティッシュやゴム手袋が施設の故障につながることもあります。
下記のものを下水管へ流してしまうと、詰まりやポンプの破損が起き、住宅内へ汚水が逆流したり、引火して火災が発生するなどの危険性があります。
下水道事業の維持管理運営の健全化を図るため、令和3年4月分より、下水道の利用料金を下記のとおり改定いたします。市民の皆さまにはご理解のほどよろしくお願いいたします。
用途 | 基本料金 《月額》 | 超過料金 《1㎥につき》 |
---|---|---|
一般用 専用 |
8㎥まで 577円 (+5円) | 8㎥を超え20㎥まで 62円 (+4円) |
20㎥を超え50㎥まで 74円 (+7円) | ||
50㎥を超え80㎥まで 79円 (+7円) | ||
80㎥を超える分 88円 (+7円) | ||
一般用 共用 |
上水道料金の算定方法による | |
業務用 | 10㎥まで 958円 (+5円) | 10㎥を超え50㎥まで 79円 (+2円) |
50㎥を超え100㎥まで 89円 (+3円) | ||
100㎥を超え200㎥まで 99円 (+3円) | ||
200㎥を超える分 108円 (+3円) |
家族構成員数 | 平均水量 | 改定前 | 改定後 | 差額 | 年間影響額 |
---|---|---|---|---|---|
1人世帯 | 8㎥ | 629円 | 634円 | +5円 | +60円 |
2人世帯 | 14㎥ | 1,012円 | 1,043円 | +31円 | +372円 |
3〜4人世帯 | 20㎥ | 1,394円 | 1,453円 | +59円 | +708円 |