POINT
南城市の健診・医療・介護データを分析し、明らかとなった市の健康課題(人工透析医療費割合が高い、メタボ該当者・予備群割合が高い、がん検診受診率が低い等)及び課題解決に向けた保健事業実施計画の中間評価を公表します。
第2期データヘルス計画とは
第2期データヘルス計画は、国の「保健事業の実施等に関する指針」に基づき、レセプト等の健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図ることを目的に作成しています(平成30年度から令和5年度までの6年計画)。 本市では、この計画を基に、生活習慣病対策をはじめとする被保険者の健康寿命の延伸及び医療費の適正化・南城市国保の財政基盤強化を図ることを目的としています。
中間評価、及びダイジェスト版
中間評価からの抜粋
特定健診・がん検診
受診状況
40代・50代の若い世代の受診率が減少しています。
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市(H28) |
市(R1) |
県(H30) |
国(H30) |
健診受診率 |
43.0% |
42.5% |
39.3% |
37.9% |
指導実施率 |
76.7% |
80.1% |
63.8% |
28.9% |
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H28 |
R1 |
40代 受診率 |
24.3% |
24.1% |
50代 受診率 |
31.7% |
30.5% |
60代 受診率 |
50.6% |
51.5% |
メタボリックシンドロームと血糖
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪の蓄積が、血糖や中性脂肪、血圧等の上昇をもたらし、様々な形で血管を損傷して動脈硬化等の心血管病を引き起こします。南城市はメタボが多く、それを背景とした血糖異常者等が増加しており、メタボの解決が優先課題。
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市(H28) |
市(R1) |
県(H30) |
国(H30) |
メタボリック
該当者・予備軍 |
37.2% |
37.7% |
38.5% |
29.6% |
受診勧奨判定値 |
H28 |
R1 |
HbA1c 6.5~6.9 |
4.7% |
5.5% |
HbA1c 7.0~7.9 |
3.5% |
3.8% |
HbA1c 8.0以上 |
1.7% |
1.7% |
血圧とLDLコレステロール
血圧Ⅱ度以上、LDLコレステロール180以上の割合は減少傾向にあります。
受診勧奨判定値 |
H28 |
R1 |
血圧Ⅰ度 |
18.8% |
19.0% |
血圧Ⅱ度 |
3.1% |
3.0% |
血圧Ⅲ度 |
0.7% |
0.5% |
血圧Ⅱ度以上 |
3.8% |
3.5% |
受診勧奨判定値 |
H28 |
R1 |
LDL180以上 |
4.0% |
3.5% |
保健事業
未治療者への受診勧奨
保健指導後、治療開始している者はそれぞれ増加している。糖尿病・高血圧・脂質異常症は、虚血性心疾患・脳血管疾患・慢性腎不全のハイリスク要因であることから、未治療者への受診勧奨が最優先。医療中断の防止・食生活の支援など、医療と連携した支援が重要。
新規人工透析予防プロジェクト事業
尿蛋白2+以上は、腎臓から多量に蛋白が出ている状態で、将来の腎機能低下や心血管病のハイリスク。尿蛋白2+以上の割合が年々増加しているため、未治療者への受診勧奨、尿蛋白定量検査による再検査の実施、その他リスク(肥満、血圧、糖尿病)に応じた保健指導の継続と医療との連携が重要。
医療
中長期目標疾患(脳疾患、心臓疾患、腎臓疾患)の医療費割合
中長期目標疾患(脳・心・腎)医療費の割合は23.6%から20.1%に減少。脳血管疾患、慢性腎不全(透析あり)の総医療費に占める割合の減少がみられるが、狭心症・心筋梗塞は、1.69%から1.95%に増加し国、県より高い割合。
糖尿病性腎症による透析導入者の状況
糖尿病性腎症による透析導入者の割合は50%台で推移し、新規透析導入の割合はばらつきがあるものの半数を超えています。