1. 絵本『安座真の大神宮』知念小で読み聞かせ(2018/06/05)

絵本『安座真の大神宮』知念小で読み聞かせ(2018/06/05)

最終更新日:2018年06月06日

知念小学校の児童の保護者などの読み聞かせボランティアが、安座真区に伝わる大神宮(うふじちゅう)を題材とした絵本『安座真の大神宮』の読み聞かせを行いました。



大神宮とは身長が3メートルある大男で120歳まで生きたとの伝説があり、安座真区では2年に1回、大神宮が亡くなった旧暦4月18日に『ウュエー』という伝統行事が行われています。

ウュエーの様子(2016年)
大神宮の誕生日を祝い、健康長寿を祈願するウュエーでは大神宮が祀られている区の拝所・神アサギに、前日から用意したムーチー120個を供え、関連する拝所などを回ります。
ムーチーはお供え分のほかに700個ほど作り、健康長寿の縁起物として区内の各家庭に配られています。


 

毎年、同区で開催されている『こらくりアーツ』でも大神宮はアートの題材として取り上げられ、沖縄県立芸術大学生が区民と紙芝居を共同制作して、同区へ贈呈しています。

こらくりアーツで大神宮を知った尚巴志語り部のメンバーが、もっと多くの子ども達に気軽に物語を読んでもらおうと、紙芝居と一緒に活用できる絵本を制作しました。
 



絵本の表紙の裏側と裏表紙の裏側には同校の児童が描いた絵を入れ、物語には大神宮が地域のおばぁや子どもを助ける人間味があるエピソードを入れるなど、伝承を身近に感じてもらう工夫が施されています。


 

絵本の文章を担当し、今回の読み聞かせにも参加した尚巴志語り部の仲村渠浩美さんは、「絵本を読んだ子ども達が各家庭で大神宮の話をして、おじぃやおばぁが伝え聞いている物語と比べてみながら想像力を膨らませてほしい」と語り、絵本が地域の伝承や伝統行事に興味を持つきっかけとなることへ期待を寄せました。

※絵本『安座真の大神宮』は南城市内の各図書館と、市内の各学校図書館へ寄贈されています。