最終更新日:2026年10月07日
第32回おきでんシュガーホール新人演奏会オーディションの記者発表が沖縄県庁で開かれました。南城市、沖縄電力株式会社、沖縄タイムス社の主催3者が、2027年3月に開催するオーディションの概要を発表しました。


同オーディションは、シュガーホールの開館を記念して1994年に発足。将来性のある若手音楽家の発掘・育成と、地域の音楽文化の振興、国際交流の推進などを目的に毎年開催されています。これまで31回で全国から1,290人が応募し、264人が合格。多くの音楽家が、この舞台をきっかけに国内外へ活動の場を広げてきました。
大城憲幸市長は、2026年に南城市が市制施行20周年を迎えたことにも触れ、「地域に受け継がれてきた文化を大切にしながら、新たな才能や文化を育み、次の世代へつないでいくことの大切さを改めて感じています」とあいさつしました。
また、「全国から多くの若手音楽家の皆さんに挑戦していただき、新たな逸材が誕生することを期待しています」と呼びかけました。
募集するのは、声楽、ピアノ、弦楽器、管・打楽器の4部門です。応募期間は2026年10月1日から2027年1月8日までで、書類と演奏動画による予備審査を経て、約30人が本オーディションへ進みます。本審査は2027年3月19日、20日の2日間、南城市文化センター・シュガーホールで公開して行われます。
事務局は、複数の楽器・声楽部門を一つのオーディションで審査することが全国的にも珍しい特徴だと説明。指揮者や声楽家、ヴァイオリニスト、トランペット奏者、マリンバ奏者、ピアニストなど、異なる専門分野を持つ審査委員が一堂に会し、現在の演奏技術だけでなく、音楽家としての「将来性」を重視して審査します。
また、審査後には出場者と審査委員、主催者による交流レセプションが設けられ、出場者が審査員から直接講評を受けられることも、本オーディションの大きな特徴です。
大城市長は「まずは一人でも多くの方に応募していただきたい。実際にシュガーホールの舞台に立ち、その良さを感じてもらうことが、音楽家としての新たなステップや、大きく羽ばたくきっかけになれば」と期待を寄せました。
会見には、南風原町出身で第17回(2011年)に優秀賞を受賞したピアニストの下里豪志さんも出席しました。下里さんは沖縄県立開邦高等学校音楽コース在学中に同オーディションで優秀賞を受賞。その後、県外の大学やイタリア、フランスなどで研鑽を重ね、国内外で活動し、2025年秋からは沖縄へ拠点を移しています。


下里さんは当時を振り返り、このオーディションで自身の「音楽性」を評価してもらえたことが大きな糧になったと紹介しました。
特に、審査後の交流レセプションでピアノ以外を専門とする審査委員からも講評を受けた経験が、その後、国内外のコンクールへ挑戦する上での自信につながったとし、「沖縄で学ぶ学生の皆さんにも、ぜひこのオーディションを目指して頑張ってほしい」と後輩たちへエールを送りました。
会見の最後には、下里さんがドビュッシー作曲「アラベスク第1番」とショパン作曲「小犬のワルツ」を演奏しました。
下里さんは10月12日、沖縄コンベンションセンター劇場棟で、第60回沖縄タイムス芸術選賞大賞の受賞を記念したピアノリサイタルを開催します。
第32回オーディションの合格者は、2027年6月6日にシュガーホールで開かれる新人演奏会に出演する予定です。
