最終更新日:2018年12月19日
平成30年度南城市琉歌募集事業の表彰式と文化講演会が、市役所1階の大会議室で行われました。
今年度は児童生徒の部69首、一般の部133首の応募があり、大賞作品には綱ひきをテーマにした與那嶺順子さん(南城市)の作品が選ばれました。(入賞作品は広報なんじょう12月号の21ページにて発表しています)
児童生徒部門でお孫さんも入賞した與那嶺順子さんは「今年度の児童生徒部門の作品はうちなーぐち満載でとてもうれしいです」と自身の大賞と琉歌の裾野が広がっていることを喜びました。
組踊研究家の鈴木耕太さんを講師に招いた文化講演会では、2019年に初演から300周年を迎える組踊の歴史や、地域に残る組踊について解説しました。
年齢や役柄によって違いがある唱えや、舞台を一周回ると遠くへ移動したことになるなど、組踊をより楽しく観るうえでの約束事について、大城区出身で琉球古典音楽家の大城貴幸さんと、両親が旧知念村出身で琉球芸能を研究しながら琉球舞踊家として活躍する嘉数愛美さんによる実演で解説されました。
鈴木さんは久手堅区や知名区のヌーバレーで『鏡の割』や『手水の縁』が現在も上演されていることを紹介し「組踊は地域で愛されています。大城区ではオリジナルの組踊『大城大軍』も復活して上演されています。市内には組踊が途絶えた地域もあるので、ぜひ復活してほしい」と呼び掛けました。
大城さんは「大城大軍を観て聴いて育ってきました。いまの仕事のルーツになっています」、嘉数さんは「知名の手水の縁に出演させていただき、同じ演目でも地域によって登場人物の違いや特徴があることを実感しました」とそれぞれの地域の組踊について語りました。