最終更新日:2026年02月04日
親子向け歴史講座「南城市の戦争遺跡」(主催:南城市教育委員会文化課)が開催されました。市内の親子連れ8名が参加し、南城市に残る戦争の足跡を辿りました。講師を務めたのは、沖縄県平和祈念資料館の学芸員であり『南城市の沖縄戦 資料編』の調査・執筆にも携わった仲程勝哉氏です。
クイズを交えて沖縄戦を学ぶ座学
真剣に聞き入る参加者
講座では始めに、座学が南城市役所の会議室にて行われました。沖縄戦の基礎知識から南城市域における沖縄戦の特徴がクイズを交えて解説され、参加者は真剣に耳を傾けていました。その後、一行はバスでフィールドワークへ出発。移動中の車内や現地では、仲程氏による詳細な解説が行われました。
ウローカー砲台跡を見学
戦跡の詳細を解説する仲程勝哉氏
最初に訪れたのは、知念久手堅にある「ウローカー砲台跡」です。中央部が盛り上がった独特な形状の砲座や、両脇に備えられた弾薬庫とみられる箱型の遺構を間近に見学しました。コンクリートに残る破損箇所からは、当時の激しい攻撃の跡がリアルに伝わってきます。
前川民間防空壕群を見学
壕の特徴を解説する仲程勝哉氏
続いて、玉城前川の「前川民間防空壕群」を訪ねました。ここは1944年10月10日の空襲後に住民たちが協力して掘った壕で、沖縄県の調査では埋没したものも含め59カ所の壕口が確認されています。腰をかがめないと入れないほど天井が低い壕が多く、墓を拡張して造られた構造のものや、「集団自決」が行われた壕もあります。
今回の講座には小学生から中学生までが参加しました。「南城市にたくさんの戦争遺跡があることが分かった」と話す小学2年生の参加者は、「これからもっと調べてみたい」と沖縄戦への関心を深めた様子でした。
戦後80年が経過し、戦争体験者が減少するなか、沖縄戦は直接知る人がいる「記憶の時代」から「記録の時代」へと移り変わっています。戦争遺跡を自身の目で見て歩き、生きた解説を聞くことができた今回の講座は、戦争の実相を後世に継承していくための大切な一歩となりました。
※講座の様子をまとめた動画(ダイジェスト版)は、準備が整い次第「なんじょうデジタルアーカイブ」で公開予定です。
