最終更新日:2025年12月17日
南城市役所にて、来る12月21日(日)に行われる総合検証訓練「SIP防災OKINAWA2025」に関する記者会見が行われました。
南城市の実情を説明し訓練に期待する當眞副市長
国の研究機関と地元の企業、関係機関が連携する初の大規模訓練
この訓練は、内閣府のプロジェクトである「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の一環として行われるもので、国立研究開発法人 防災科学技術研究所(防災科研)が主催。地元のりゅうぎん総合研究所が共催し、複数の関係機関が横断的に参加する全国初の大規模な実証実験です。
災害発生時、消防・警察・自衛隊・海上保安庁・自治体など、多くの機関が活動しますが、これまでは各機関が個別に訓練を行うことが多く、組織を超えた「情報の共有」や「連携」の検証が十分ではありませんでした。
今回の訓練では、南城市公共駐車場をメイン会場に、災害現場の最前線で活動する各機関が共通のデジタル基盤を活用。 「どの道路が通れないか」「どこに救助が必要な人がいるか」といった情報をリアルタイムで共有し、素早く連携して救助活動を行えるかを検証します。
会見の中で、防災科研の伊勢正氏は「個別に完結している組織同士が、災害時にどう協力し合うか。そのための『合同調整所』を設置し、デジタルの力で情報を繋ぐ技術検証を行いたい」と、訓練の意義を語りました。
南城市ならではの地理的条件も訓練の重要な要素です。 訓練では、大規模地震により通信が途絶した久高島を想定し、ドローンを飛ばして現地の被害状況を把握したり、データを運搬したりする実証実験も行われます。
當眞隆夫 副市長(市長職務代理者)は会見で、「南城市は久高島という離島を抱えており、災害時の孤立対策は重要課題。今回の訓練が、市民の生命と財産を守るための大きな一歩になる」と期待を寄せました。
