最終更新日:2025年10月14日
美術科と国語科の授業で平和学習に取り組んでいる知念中学校で、シター奏者の白井朝香さんを招いての平和絵本朗読コンサートが開かれました。コンサートでは生徒が作成した詩の朗読も行われ、参加者はシターの調べに耳を傾けながら、恒久平和を願いました。
 
白井さんのシター演奏で詩の朗読をする古謝さん(右)
コンサートでは白井さんの演奏のもと、16歳で沖縄戦に巻き込まれた中山きくさんの体験談をもとに作られた絵本『白梅学徒隊きくさんの沖縄戦』を、同書の絵を担当した同校の美術教員の磯崎主佳さんが朗読しました。
また、同校3年生の古謝世侑さんが平和への想いを込めて作った詩『当たり前こそ尊いもの』と、同校3年生の宇根莉珠亜さんが作った詩『海と大地と私の願い』も披露され、古謝さんと宇根さんがそれぞれの詩を朗読し、白井さんが即興で音を合わせました。
平和への想いを語った古謝さんと宇根さん
祖父からの戦争体験談をもとに詩を作成した古謝さんは「戦時中や戦後は食べ物や物資がなく『とても不自由な暮らしだった』と祖父から聞きました。いまの時代は給食もあり、勉強もできる。いま生きていることに感謝したい」と語りました。
宇根さんは、図書館などで戦後の焼け野原や悲惨な状況を写した写真資料を調べ、自然が美しい現在の知念地域の様子と比べることで「戦争が美しい自然までも壊してしまうことを伝えたい」と、詩に込めた想いを語りました。
コンサートでは絵本の原画と、佐喜眞美術館所蔵の「沖縄戦の図」も展示されました。白井さんの知人で、今回のコンサートに参加したいと京都から駆けつけた月川奈緒さんも、「沖縄戦の図」に自作の詩をつけて朗読しました。
