最終更新日:2025年06月25日
「令和7年 南城市戦没者慰霊祭」(共催:南城市遺族連合、南城市)が、市グスクロード公園内の特設会場で執り行われ、会場は鎮魂の祈りに包まれました。
黙祷を捧げる参列者
慰霊碑へ手を合わせる
慰霊祭には沖縄県遺族連合会、南城市遺族連合、市役所関係者、市議会、市区長会、市老人クラブ連合会など各種団体の代表や、一般の方などが参列し、沖縄戦で亡くなられた方々を祀った「慰霊之碑」に手を合わせました。市の児童生徒を代表して参列した佐敷中学校2年生の大岸拓斗さんと友利想さんは、二人で作成した弔辞を述べました。
弔辞を読み上げる大岸拓斗さん(奥)と友利想さん(手前)
大岸さんは「戦争中は家族と共に暮らすことができなかった。当時の人々のつらい気持ちを思い浮かべながら読みました」と、友利さんは「いま普通に暮らしていることは当たり前ではない。戦争で犠牲になった方々が安らかに眠ってほしい」との思いを込めて、慰霊之碑に向かって弔辞を読み上げました。
青く澄んだ空の下、美しく咲き誇る月桃の花、キラキラと光輝く、エメラルドグリーンの海、私たちは今、この美しい沖縄で、当たり前のように、家族と共に暮らすことができています。
今から八十年前、多くの方の命と この当たり前の生活が奪われてしまいました。
暗い壕の中、お腹を空かせて泣く子供達、雨のように降り注ぐ爆撃から逃げ惑う人々、若くして戦争に送り込まれる学生、美しかった沖縄は戦争によって一変しました。
戦争体験者から直接話を聞く機会が減っていく中で、私達は戦争についてよくわかっておらず、戦争への危機感が薄れてしまっています。「恒久平和」や「命の尊さ」についてより自分事として考えていくことが重要になっています。
同じ過ちを繰り返さないために、若い世代から「平和」を発信し、この悲惨な沖縄戦を語り継いでいく必要があります。そして、沖縄の平和がこれからも続け、誰も誰からもこの「平和」が失われないことを祈って
南城市立佐敷中学校
大岸 拓斗
友利 想