1. 佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

最終更新日:2025年03月27日

南城市内で「とうき家〜春壽」を営む陶芸家の佐野壽雄さんが、琉球焼(総合部門)で沖縄県工芸士に認定されました。県庁で行われた認定証授与式に出席した佐野さんは、念願の工芸士認定を受け、「やったね」と笑顔を見せました。

  • 佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

    沖縄県工芸士に認定された佐野壽雄さん

  • 佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

    認定証授与式での記念撮影

沖縄県工芸士認定事業とは、県内で工芸品を製造し、優秀な技術・技法を保持する者を「沖縄県工芸士」として認定するもので、昨年度までに184名が認定を受けています。今年度は八重山ミンサー(製織部門)に3名、知花花織(総合部門)に3名、琉球焼(総合部門)の佐野さんを含め、合わせて7名が認定を受けました。

  • 佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

    佐野さんの自由作品「天子シーサー」

  • 佐野さんが「琉球焼」で沖縄県工芸士に認定(2025/03/26)

     佐野さんの課題作品「桜鯉の文様」

今回の琉球焼(総合部門)の工芸士認定では、「自由作品」と「課題作品」の両作品での高い技術と技法が求められました。「てびねり」技法を取り入れた独自のシーサーを創作し、県内の作品展で数々の賞を受賞している佐野さんは、自由作品として羽の付いた「天子シーサー」を出品しました。一方、規定の寸法や使用する釉薬の色指定などがある課題作品の丸皿では、普段あまり使わない「ろくろ成形」で制作するなど、得意とするシーサーとは異なる工程に挑戦しました。土や色の配合、焼き上げなどに試行錯誤を重ね、「桜鯉の文様」を完成させました。

認定証授与式で、認定委員会の委員長を務めた県立芸術大学の花城美弥子教授は「審査項目の合格基準を満たしており、高度な工芸技術が確認できました」と、佐野さんの作品を評価しました。

自身の新境地を開き、高いレベルの作品を生み出した佐野さんは「陶芸は自分との闘い。難題を乗り越えてこそ、奥深さや面白さがでてくる」と語りました。