最終更新日:2024年06月25日
旧暦5月4日は沖縄では「ユッカヌヒー」と呼ばれ、一年の豊漁と航海安全を祈願する伝統行事「ハーリー」が県内各地で開催されます。今年は旧暦5月4日が日曜日にあたり、南城市でも奥武島、馬天(津波古区)、海野の3地区で盛大に行われました。
奥武島海神祭では、島民が東西に分かれて競う「本バーリー」の七番勝負が最大の見どころでした。橋の上から飛び込みスタートする「流れ船」や、途中で転覆させて再度乗り込む「クンケーラーシー」など、ユニークな競技が観客を沸かせました。今年の七番勝負は、東(アガリ)が勝利しました。加えて、一般参加の「職域ハーリー」も行われ、多くの人々が楽しみました。
海野ハーリーは、第118回を迎える伝統ある行事です。明治時代に始まり、海難事故の供養を兼ねて本格的な行事となりました。実行委員長の外間尹敏さんは、「1世紀を超える長い伝統のある行事。参加される皆さんはその中に歴史の1ページを開いて欲しい」と挨拶しました。知念小学校の6年生や知念中学校の生徒たちも体験ハーリーに参加し、地域の伝統行事に親しみました。
津波古区の馬天港で開催された馬天ハーリーは、第15回目を迎え、過去最多の47チームが参加しました。宮城雄一区長は「馬天ハーリーは楽しんだものが勝ち。船は木でできているので沈まない。転覆しても慌てずに船縁につかまってください」と参加者に呼びかけました。地域の班や事業所が漕ぐ船に、港の岸から多くの人々が声援を送り、賑わいを見せました。