最終更新日:2023年09月01日
旧盆ウークイの翌日の旧暦7月16日に、無縁仏をあの世に送り、豊作を願う伝統行事『ヌーバレー』が市内各地で行われます。安座真、知名、久手堅では地元住民が多彩な芸能を繰り広げました。コロナ禍を経て数年ぶりに開催する地域もあり、久々のヌーバレーに、大人から子どもまで盛り上がりました。
祝儀舞踊が華やかな安座真では、伝統芸能保存会を中心に『長者の大主』、『鳩真節』、『谷茶前』などが披露されました。女性会による南城音頭や子どもエイサーもあり、会場を盛り上げました。屋比久清区長は「多くの区民の協力があり開催できた。コロナ前の賑わいが戻ってきている」と、4年ぶりの開催を喜びました。
22演目を上演した知名では、ヌーバレーを代表する踊りの一つ『胡蝶の舞』や『仲里節』、『松竹梅』や『百姓ヌ按司』など老若男女が多彩な芸能を披露。会場からは「なとーんどー」の声とともに、拍手や指笛が鳴り響きました。台風の接近で気を揉んだという大城盛和区長は「雨風が心配されたが、晴れて見事な月が出た。ヌーバレーをやりなさいと言っているようだ」と感慨深げに語りました。
久手堅ヌーバレーでは、フラダンスや子ども達の出し物などもあり、アットホームな雰囲気が楽しめます。メインは区に伝わる組踊『鏡の割』。生き別れた母子が再会する情感あふれる演舞に、観客は固唾を吞んで見入りました。地謡でもある仲里武義区長は「多少の雨でもやろうと、演者も気合を入れてきた」と、4年ぶりの開催に向けて練習を積んできた出演者を労いました。