1. 南城市児童虐待防止講演会『子ども虐待を保護者支援から考える』(2023/02/22)

南城市児童虐待防止講演会『子ども虐待を保護者支援から考える』(2023/02/22)

最終更新日:2023年02月28日

令和4年度 南城市児童虐待防止講演会『子ども虐待を保護者支援から考える~子どもの今を 未来につなげて~』が、市役所1階の大会議室で開催されました。沖縄県立北部病院の医療部長で小児科医の佐々木尚美さんを講師に迎えた講演には、保育士や学童指導員、福祉関係者など子どもと関わる方が参加しました。

南城市児童虐待防止講演会『子ども虐待を保護者支援から考える』(2023/02/22)

講演する佐々木尚美さん

虐待のため重度な後遺症を残してしまった子どもと出会ったことをきっかけに、佐々木さんは病院内に虐待対策委員会を立ち上げました。医療スタッフと協力し虐待の早期発見や予防に努める傍ら、要保護児童地域対策協議会のメンバーとして地域の行政機関や学校などと協力して、虐待を受けた子どもや虐待の疑いがある家庭に関わっています。

佐々木さんは、子ども虐待の背景にある家族の『生きるしんどさ』、『イライラ』などが暴力につながるサイクルを指摘。生きるしんどさや、暴力への親和性をなくすため、教育、保健、福祉、医療、非専門家(友人など)のチームで連携することを提唱。「誰を拠り所にするかは、本人が決める」と、対象となる家族や子どもを取り巻く課題やニーズに合わせて、背中を押す出会いやきっかけをチームで作り出すことを説きました。

「ここから虐待という線引きはない」と、子どもの『生きる力』が奪われていれば、それをなんとかすることが重要と語り、「傷をいやすために意味ある出会いのひとつになってほしい。それぞれの強みにアプローチして、信じる力を持って子どもや家族とつながり続けてほしい」と呼びかけました。