最終更新日:2022年03月23日
「沖縄から始まる持続可能な共生社会 -誰ひとり取り残さない時代を見据えて-」と題し、琉球大学日本語教育シンポジウム(主催:琉球大学国際教育センター、後援:南城市 他)がユインチホテル南城で開催されました。
外国人留学生が地域社会に溶け込むために、また、地域が留学生を受け入れていくために、どのような仕掛けや考え方が必要かを、全国の事例を含めて議論しました。
パネルディスカッションでは「地域社会と留学生を結ぶ」がテーマ。留学生の都市部への進学が集中する中、コロナ禍においても留学生を獲得していくために、地域でどのような取り組みができるかとの問題提起がされ、全国の研究者が神奈川、北海道、佐賀、大阪などの事例を報告しました。
琉球大学の山本淑乃氏は、南城市で展開した「海外交流推進事業」において、香港理工大学の留学生が南城市の観光プログラムを考案した事例を紹介しました。一方で、取り組みを持続していくための課題として、「補助金ありき」の構造や「日本人の外国人に対する意識」を指摘。紛争の起こった地域において、日本関係外国人に対して日本政府が十分に手を差し伸べなかったのを例に、「なぜそのようなことが起きるのか。それはかかわりがないから。草の根の交流などかかわりあうことが重要」と語りました。
研究者からの事例紹介や課題提起を受け、会場では参加者同士のディスカッションも実施。この他、パネルディスカッションの前には、第一部として松尾慎氏(東京女子大学)による「”誰ひとり取り残さない”ために、わたしたちができること -社会・ひと・ことばを結ぶ実践より-」と題した基調講演が行われました。