1. アニメ「奥武観音堂由来」を奥武島で上映(2020/2/1)

アニメ「奥武観音堂由来」を奥武島で上映(2020/2/1)

最終更新日:2020年02月05日

『海ノ民話のまち』として認定された南城市の奥武島を舞台に制作されたアニメ「奥武観音堂由来」が、奥武公民館で上映されました。上映前には地元の子ども達などが参加したフィールドワークが行われ、難破した異国の船が漂着したとされる「みしらぎ」の船上見学歴史を体感しました。(物語のあらすじは記事の最後に掲載)
 
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観音堂の見学 / 船上から「みしらぎ」を見学
 
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ハーリー船を陸にあげてオールを漕ぐ「アギバーリー」体験
 
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アニメ「奥武観音堂由来」を観賞 / アニメの一場面

アニメ上映を前に奥武区の中村寛区長は「観音堂が映像として紹介されるのは初めて。とても楽しみです」と期待を込めてあいさつをし、公民館に集まった区民と一緒に完成したアニメを観賞しました。
フィールドワークに参加してアニメを観た玉城小4年の安次富叶愛くんと名島暖人くんは「なぜ観音堂ができたのかがよくわかった」と人助けをした祖先に思いを巡らせた様子でした。

【沖縄県南城市に伝わる民話 「 奥武観音堂由来 」 あらすじ 】(南城・ 海ノ民話 のまちプロジェクト実行委員会の資料より)


琉球王国の周辺の海域は、様々な国の様々な船が忙しく行き交う、船の交通が活発なところでした。長い歴史の中で、沖縄の人々は、海を通して、多様な文化に触れてきました。ある 時、奥武島(おうじま)に、遭難した異国の船乗りたちがたどり着きました。島の人々は、彼らに着物を与え、焚き火で冷えた体を温めたり、お粥を炊いてあげたりして、手厚く介抱しました。聞けば、船乗りたちは唐の国の者たちで、船が難破して、この場所に流れ着いたのだといいます。
首里の王様に、唐から金の仏様が贈られてきました。手紙には「仏像を『 奥武 』に安置してほしい」と綴られています。「 奥武 」という場所は何箇所もあるので、王様が困っていると「玉城奥武島の人々が異国の船乗りを助けた」という話が伝わってきました。そこで、王様は玉城の奥武島に観音堂を建て、観音様を安置しました。
現在も、5年ごとに奥武観音堂祭が行われています。先祖の良い行いと、唐から送られた観音像が結びつき、海の神として島の人々を見守っています。