1. 平和講話『元日本兵の父の沖縄戦・記憶の重さを語り継ぐ』(2019/06/22)

平和講話『元日本兵の父の沖縄戦・記憶の重さを語り継ぐ』(2019/06/22)

最終更新日:2019年06月23日

南城市中央公民館公開講座・平和講話『元日本兵の父の沖縄戦・記憶の重さを語り継ぐ』(共催:南城市青少年育成市民会議)が、同公民館のホールで開かれました。

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講師を務めたのは、元日本兵の日比野勝廣さんの娘で4姉妹の中村桂子さん、日比野裕子さん、清水糸子さん、柳川たづ江さんです。

勝廣さんは戦時中に負傷し、南風原陸軍病院の分室となっていた糸数区のアブチラガマで約3カ月過ごし、住民から食料をもらうなどして命を取り留めました。

「私の命は沖縄の民に沖縄の自然『ガマ』に守られ救われ生かされた」と4人に話した勝廣さんは、戦後に沖縄へ100回以上訪問し、修学旅行生などへ戦争の悲惨さを語り、自身の戦争体験を手記にまとめるなどして、恒久平和を訴えてきました。

10年前に勝廣さんが亡くなったあとも、4人は6月23日に行われるアブチラガマ慰霊祭に参列し、勝廣さんの沖縄戦・記憶の重さを語り継いでいます。

講話では、勝廣さんの戦時中の足跡、自分だけが生き残ってしまったことへの自責の念、戦後に人形職人となり玉城幼稚園などにひな人形や五月人形を贈ったことなどを、4人それぞれの気持ちを込めながら話しました。

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腹話術で沖縄戦や勝廣さんについて講話したたづ江さんは「父は沖縄の人たちとのあたたかいつながりを残してくれた。4人で父の想いを次の世代につなげたい」と語りました。