第6回南城市まつり 2025年11月16日(日)開催!(詳細)
沖縄の芸能界を牽引してきた南城市出身の4人のタレントが、11年ぶりに集まり、ふるさとの「いま」と「これから」を語ります。今回のテーマは、毎年の開催が決定した「南城市まつり」。まちの未来と、あるべき祭りの姿を重ね合わせた、時に大真面目で時に爆笑のトークを、市内の絶景カフェ「Cafe やぶさち」からお届けします。
出演者プロフィール
信ちゃん
本名 津波信一。南城市佐敷出身。TEAM SPOT JUMBL 主宰。舞台や映画の出演多数。数多くのテレビ番組・ラジオ番組のレギュラーを抱えるマルチタレント。
あきら
本名 大田享。お笑いコンビ「パーラナイサーラナイ」。ピン芸人としては「あきら本店」として活動。CMや舞台では多数のキャラを駆使。脚本や演出も手がける。
さーねー
本名 儀間真幸。南城市玉城出身。お笑いコンビ「こきざみインディアン」のボケ担当。ラジオ番組のほか、テレビの情報番組やバラエティ番組など出演多数。
もーりー
本名 城間盛次。南城市玉城出身。お笑いコンビ「こきざみインディアン」のツッコミ担当。ラジオ・テレビ・CMなど幅広く活躍。コンビとしての受賞歴も多数。
前回の座談会から11年、自身の変化、まちの変化
まずは再会を祝して乾杯!
前回の対談から11年経ちましたが、ご自身の変化、まちへの想いの変化はありますか。
さーねー
11年かぁー。この間に結婚して子どもができました。まちへの想いは…南城市あってこその僕ですからね。
南風原に住んでるやし!
もーりー
さーねー
南風原に住んでこそ、南城市の良さがわかりますね。
信ちゃん
じゃあ南城市来い!
さーねー
出てみないとわからないところもあるので。緑の多さとか、人の優しさとかね。
11年前の対談の様子。テーマは「尚巴志」でした。みんな若い!(詳細)
僕は一度も引っ越しせず親慶原。ようやく“こきざみインディアン=南城市出身”って知られるようになったかなと。
もーりー
僕はプライベートで言うと、家を買いました。
あきら
どちらに?
もちろん南風原です。
あきら
一同:(笑)
嫁が南風原町出身なんでね。でも長らく南風原に住んでいるんですけど、まったく南風原町民になった気持ちにはならないですね。ただ住んでいるだけ。そこが僕の根っこにある南城市の強いところ。ピン芸人としても活動していますが、そこで南城市のネタを演ったり。
あきら
信ちゃん
僕は浦添に住んでいたんですけど、実際に南城市に引っ越したってことですかね。親父が亡くなって、仏壇を継がなければならなくなって。名実ともに南城市民になった。まあ、那覇の飲み会で、飲食代が3,500円なのに代行代が5,000円って洗礼を受けましたね(笑)。
まちの変化はどう感じていますか。
一番でかいのはコストコじゃないですか?
あきら
ぼく、オープン初日に歩いていって、ピザとトイレットペーパー持って帰ってきましたから。家バレますよね。道ゆく人に会釈しながら家に入ったりして。土日はいまだに車出すのに時間かかりますよ。
もーりー
さーねー
混むので、実家に帰る回数がちょっと減りましたね。
コストコ近隣に位置する親慶原出身のこきざみインディアン。
あと周りから『ガソリン今いくら?』って聞かれますね(笑)。近所ってだけで、毎日看板見てるでしょ?って。
もーりー
信ちゃん
僕は新里っていう地域ですけど、移住者が増えてきたなと。あとは自治会に入らない方が多くて困っているなと。人が増えるけど、反比例で地域の力が弱くなっていくんじゃないかと感じています。
ご近所さんが誰かわからなくなっていますもんね。
もーりー
逆に変わってほしくない南城市らしさは?
さーねー
発展すると他と違いがなくなるというか、らしさが消えてしまうので、自然が豊かなところは変わってほしくないですよね。家の扉を開けたら蛇が落ちてくるとかね。
一同:(笑)
那覇にいるようなおしゃれな小学生じゃなくて、南城市の子どもたちは鼻水たらしててほしいですね。中学生は『短ラン着て』じゃないですけど、昔ながらのちょっとやんちゃな感じでいてほしい。
あきら
あきらの思う変わってほしくない南城市??(※生成AIによるイメージです)
ヤンキーネタやっていますもんね。
ああいうネタもだんだん通じなくなって、説明が必要になるんでしょうね(笑)。あとまちやぐわーも減りましたよね。
あきら
信ちゃん
新里の通りにも軒をつらねていたんだけどなぁ。
なにか急に必要なときにありがたいんですよね。
もーりー
信ちゃん
カレー作ったのに福神漬けがないときとかね。
さーねー
新里ビラからシュガーホールに行く角のお店のおばさんは、いつも掃除していて元気ですよね。
信ちゃん
あそこは新里のユニオンですから。
一同:(笑)
リラックスした雰囲気で南城市の変遷を語り合う
南城市まつりのこれまで
今回は南城市まつりがテーマということで、エンタメ界のレジェンドである皆さんのお知恵をお借りしてこれからのまつりがどうあるべきか…。
信ちゃん
レジェンドっていうと大体バカにされているというか。古いよって(笑)。
でも去年、まつりを見ていて思ったのは南城市のポテンシャルがすごいなと。ステージに出る人がみんな南城市つながりの人だけで、あれだけ盛り上がってクオリティーも高くて。南城市すごいなぁって思いました。
あきら
さーねー
毎回、地域の伝統芸能ががんばっているなと。胡蝶の舞とかめっちゃ面白くて。あんなのあるんだぁって。自分の住んでいる地域以外のことも知れますよね。
聞得大君の行列『お新下り』とかも、南城市の歴史も学べるし。
もーりー
あれは2012年に初めて見て、すごい企画だなって思いましたね。
あきら
聞得大君の就任儀礼「お新下り」。今回の会場は斎場御嶽へ向かう参道。(詳細)
信ちゃん
僕もまつりでお新下り見たんですけど、そういった文化的なものと、音楽ライブとか花火とかいわゆる『祭り的』なことは分けた方がいいんじゃないかって思いますね
なぜでしょう?
信ちゃん
そうじゃないと、荘厳なお新下りをやっている横で、祭りのノリで騒がれるのはかわいそうだし、伝わらないと思う。例えば文化的なものはシュガーホールとか場所を変えてしっかり見せる、伝えるって必要だと思う。
確かに。今年はその反省を活かして「お新下り」は別日程・別場所で開催されます。
信ちゃん
それはいいことだと思います。あと今年は市民からアイデアを募っていたと思うんですけど、突拍子もないアイデアを期待したいですね。
例えば?
信ちゃん
佐敷町時代に、まつりの前に『尚巴志』の遺骨を読谷から佐敷まで行列で運ぶというアイデアがあった。もちろん難しいけど、それくらいの発想があってもいいんじゃないかと。それだけでまつりの宣伝になりますよね。
一同:「おお〜」
信ちゃん
あとは佐敷型トライアスロンってアイデアもあって、尚巴志ハーフマラソンのあとで、山の上からハングライダーで富祖崎まで行って、そこから久高島まで泳ぐとか。
陸海空のトライアスロン?? 「それくらい、アイデアを出し合ってほしい」と信ちゃん。(※生成AIによるイメージです)
エントリーする人いる?(笑)
もーりー
信ちゃん
そういう笑えるというか『フラーあらに?』っていうのを。あと『紅白ユタ合戦』とかね。
だれがどんなして審査やるんですか!
もーりー
信ちゃん
その人の悩みをどれだけ当てられるかとか。いちおう歌も歌ってもらって。
お客さん、どんな気持ちで見れば(笑)。
もーりー
信ちゃん
沖縄一のユタが決まったら、その人にお新下りも出てもらって(笑)。もちろん冗談だけど、そのくらい、いろいろ出し合って、消去法でなにができるかと。
毎年開催に向けて – 1年1年を思い出深いまつりに
信ちゃん
今後こういう祭りをするにあたって、ちょっとでもお金は取ったほうがいいと思うんですよね。タダだとお客さんのモラルも育たないし、その価値が伝わらない。協力金とか寄付とかいう形でもよくて、そのお金をクリーンアップに充てるとか、福祉に充てるとか。
よく免許切り替えのとき、協力金で1000円出すじゃないですか。あんな感じでもいいし。
もーりー
さーねー
ライブでもワンドリンク制とかありますよね。
たとえば出店で使えるお得なチケットみたいなのを販売したら、お金を払って損してる感じは薄まるかな。
もーりー
信ちゃん
あと、この4人で、シュガーホールで舞台できると思うなぁ。
「この4人で舞台できないか」と信ちゃんが提案!
いいですね!
もーりー
信ちゃん
人は呼べると思うし、4人だったら1時間半つぶせる。お新下りとか三線とか民謡やっている人の発表とかも、しっかりお金をとって価値をつけたい。
南城市まつりの舞台の部、有料でやりたいですね。
もーりー
信ちゃん
入場無料って書いといて、退場有料とかね。
さーねー
わかりづらいな!(笑)
信ちゃんのスタンドアップコメディー見たんですけど、あっという間の時間。10秒に何回笑わすかと。ビールも飲めない。こういうのも含めて、市民の皆さんに見てもらいたいですね。
もーりー
信ちゃん
これが祭りのような広い野外だと伝わらないんだよね。あとは僕ら番組持っているので、メディアを使った宣伝がほぼタダ。もーりーはラジオで親慶原を紹介するコーナー持っていたり、これ以上の南城市PRはないよね。そういうのも市民に知ってほしい。
会場を2個に分けるって、面白いですね。フェスみたいで面白い。やっぱ舞台部門はしっかりチケット販売がいいですね。
あきら
信ちゃん
あとは『スター誕生』みたいなコーナーを作ってもいいですね。子どもたちと何ヶ月か前から稽古して、本番に出る。勝ち残ったら本番出演とか。
小学生がこきざみインディアンと漫才?! 楽しそう〜(※生成AIによるイメージです)
いいですね。ここで決まったら1年間、南城市のスーパースターとして市のイベントに出られるとか。
もーりー
最後に、これから毎年開催となる南城市まつりへの期待や希望を。
信ちゃん
やっぱり僕はまつり班と舞台班をわけて、舞台班はしっかりお金をとってやりたい。そこに南城市の未来の若者たちを組み込んで、例えば漫才だったらこきざみやあきらのようなプロもいるし、一緒に稽古してコンテストをやる。その中からPR大使が生まれていくといい。
さーねー
まつりっていうと95%が夜のライブとか花火になるけど、“南城市にはこんな人がいるんだ”ってわかる祭りがいい。みんなで肩組んで踊りたいし、子どもたちとも一緒に漫才でコラボしたい。
信ちゃん
こきざみといっしょに漫才できるなんて最高だよね。
毎年やるんだったら、ちゃんと次の年へのバトンタッチができるリレー方式にしたい。『あの年はあの子がスターになった』って思い出になるまつりに。
もーりー
信ちゃん
そういう意味では、子どもたちがプロと一緒にドラム叩けたとか、ギター弾けたとか、人生が変わる瞬間をつくれるかもしれない。
南城市まつりって、毎回ひとくせあるよね/今年も攻めてるよね、って思われたら、来年へのワクワクになる。もちろん南城市らしさを活かして、みんなが笑えるイベントにしたいですね。
あきら