沖縄では旧暦12月8日に健康長寿を祈願して「ムーチー(鬼餅)」を食す伝統があります。その発祥の地とされるのが南城市。この日、大里城址公園パークゴルフ場で「うふざとヌ ムーチー祭」(主催:同実行委員会)が開催されました。
ムーチーは南城市大里を舞台にした伝承が由来となっています。その昔、鬼になった男が大里の穴蔵に住みつき、人や家畜を襲っていました。その妹が、釘や鉄の入った餅を月桃の葉に包み、食べさせて退治したというお話。
会場では何台ものシンメー鍋がフル稼働し、約3000個のムーチーを蒸しあげます。1日3回に分けてムーチー販売の整理券を配布し、販売の時間帯になると行列ができる盛況ぶり。
本イベントはかつてギネス級の大鍋で開催していましたが、一度そのイベントが途絶えたのち、大里地区の区長さんやOBをはじめ、地域の有志メンバーで復活・継続してきました。
実行委員長の渡慶次昇さんは「すべて企業・団体からの寄附金とボランティアで運営している手作りのイベント。まちおこしと伝統の継承を目的に開催しています。今後も継続していけるように応援をお願いします」と活動の輪が広がることを期待しています。
会場ではステージや昔あそびの手作り体験なども催され、和やかな雰囲気に包まれました。