1. 第6回尚巴志塾 オリジナルマップを発表(2018/02/18)

第6回尚巴志塾 オリジナルマップを発表(2018/02/18)

最終更新日:2018年02月20日

地域にある文化遺産や自然景観・集落独自の生活環境など、地域に残る宝を再発見し、それを活用できる人材の育成を行うことを目的とした『尚巴志塾』が全5回の日程を終え、対象の市内9地域の成果発表が大里庁舎市民ギャラリーで開かれました。

参加した9チームは、昨年10月からの講座のほかに、自主的に地域に足を運び、1時間で散策できるオリジナルのガイドマップを作成。マップをもとにそれぞれの地域の見どころや絶景ポイントなどを発表しました。

発表チームとマップの主な概要・講評など ※発表順

①久手堅ボージャー(久手堅)

ヌーバレーや神事を中心としたまちづくりをテーマに、久手堅ボージャー(公民館付近)から拝所や大アカギなどの地域の道を子ども達と巡る。アカギの大きさを子どもたちが手を取り合って測ったり、ウマチーに使うウンサク(神様へお供えする酒)作りなど、地域を受け継ぐ子ども達がターゲット。

②チームうくく会(小谷)

ウククま~いのコースをもとにマップ作り。土帝君を中心にした祭り、農村広場での綱引きなどの集落の祭祀や、上の井、現存する石畳、140年前に建てられたとされる古い石造りのひんぷん、美ら石坂の物語、イルミネーションと桜など、自然の景観と集落の絆を体験するコース。

③前川むらやー(前川)

地域の7か所を巡るコース。地域で一番高所にあるお宮を中心に、斜面を利用し、南向きに碁盤の目の様に住居が整備されている昔ながらの景観や、マンホールに描かれた伝統芸能のアヤグの紹介、古い民話などを居食住を感じてもらうマップ。

④クルチの杜(佐敷)

鉄が発掘されたと言われる場所(カータイ殿)、佐敷上グスク(つきしろの宮)、苗代殿など、尚巴志ゆかりの地としての特色を活かしたマップ。住民が立ち上げたイルミネーションなども紹介。

⑤ニライカナイNOUTT(久高)

祈りをテーマに、何回も島へ足を運び、1時間で回れるマップを作成。マップ作りを通して「久高島の祈りは、人間や自然に通じる尊いもの」と感じた。「1時間という制限の中、うまくまとめられているマップ。島の自然についても入れるとさらによくなりそう」と講評。

⑥命の水(垣花)

参加者のターゲットを絞り、時間内に回れるようにコースを設定。垣花の人が大切にしていることの説明や、垣花樋川(ワナガー)での水を使った3つの体験(水をくみ運ぶ、水を沸かして琉球紅茶を飲む、感謝の気持ちを込めて水に流す)や、『命を支えているものは?』など参加者への問いかけなども盛り込む。「ツアープログラムまで考えていて、意気込みを感じる」と講評。

⑦てぃーだサンサン(安座真)

県内でも有数の文化資源・拝所があるが、多くは集落の奥や個人有地にあるので、迷惑がかからないよう、正しい知識で回ってもらえるように配慮し、教育委員会が設定した散策コースをもとにマップ作り。神聖な場所や、外から踏み入れてはいけない雰囲気もあり、コース選定に苦慮した。地域の方とコミュニケーションをとりながら、地域の芸能なども取り入れていきたい。

⑧チーム グリーンティー(知名)

知名御川、ヌーバレー会場の高台、ヌーバレー会場、闘牛の牛舎で餌やり体験、ヤギの餌やり体験、知名むらやーで昔のおもちゃ作り体験(アダンの葉で作った風車)などインスタ映えを狙ったコース設定で、3世代交流をテーマにマップを作成。ガイドは地域の方。

⑨ミントン(仲村渠)

久高島を眺める稲作発祥の地、ミントングスクと久高島との交流、久高島を眺める絶景ポイントなど、見慣れている地元の方も再発見できるようにリーフレット型のマップを作成。リーフレットはやさしく穏やかな仲村渠の方々をイメージしたやさしい色合い。「リーフレットまで作成されていてすばらしい。地元の方だけでなく、区外の方へ向けての着眼点を持つととてもよくなる」と講評。

発表後には修了式が行われ、山城馨教育長より受講生ひとりひとりに修了証が授与されました。

山城教育長は「地域の歴史・文化を知り、地域愛を自分の言葉で発信することはとても大事です。学んだことを多くの方へ発信してほしい」と受講生を称えました。