南城市

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 基本計画・方針

 

平成21年度 南城市施政方針

7つの基本方針

 1.地域に根ざした活力ある産業のまちづくり
 2.心豊かな人材を育む教育・文化のまちづくり
 3.温もりあふれる福寿(健康・福祉)のまちづくり
 4.市民と相互理解を深める交流のまちづくり
 5.安全で安心、快適な暮らしを支える住みよいまちづくり
 6.人の和が支える市民主役の協働のまちづくり
 7.市民の心で世界へつなぐまちづくり

はじめに

 平成21年南城市議会3月定例会の開会にあたり、議員各位のご健勝をお慶び申し上げ、日頃のご精励ご活躍に対し敬意と感謝の意を表します。南城市が誕生して3年余、初代市長として仕上げの年となります平成21年度の当初予算はじめ各議案を提案するにあたり、市政運営に取り組む基本的な考え方を申し上げます。
  私は、市長就任以来今日まで、直面する多くの課題に対応しながら、人と自然が調和した「日本一元気で魅力あるまちづくり」を旗頭に、将来を見据え、冷静かつ積極果敢に行政を推進してきました。市民皆様のご理解とご協力のお陰をもちまして一定の成果をあげ、南城市が、元気で活力のあるまちとして注目を集めていることは、市政を預かる者として大きな励みとなっています。
 分権改革が本格的に動きだし、国と地方の役割分担が見直される中、「自己決定・自己責任」の原則のもと、地域に軸足を置いた自立的で主体的なまちづくりが求められています。市民が主役となって総意と工夫で活気あふれるまちをつくっていくためには、行政とのパートナーシップと情報共有が必要です。今後とも、行政情報の積極的な提供と市民参画の取り組みなどを基本として透明性の高い風通しの良い市政を推進してまいります。
 世界的な社会経済情勢の変化に伴い、国はもとより地方はかつてない変革の時代を迎えております。地域経済の低迷、少子高齢化の進展、社会保障費の増大など、将来への不安や不透明さだけが強調されています。
 しかし、見方を変えれば、この困難を克服し新しい可能性を見いだした者こそが、大きな時代のうねりを乗り越え、市民が夢と希望の持てるまちづくりができるものと信じております。
 1期4年の最終年となる平成21年度は、新しい南城市の取り組みを加速し、本格化していく正念場の年と決意を新たにし、現場の声を大切にしながら、「選択と集中」を基本に施策・事業の緊急度、優先度を勘案しつつ具現化を図ってまいります。3年間の成果と行政経験を活かし、「急がずあせらず、地道に確実に」をモットーに、しっかりと行財政改革を推進して市民福祉の向上を図ってまいります。そして、南城市の持つ人材、歴史・文化、自然景観などの豊かな資源を活かして南城市の魅力をさらに輝かせ、発信してまいりたいと存じます。

基本施策

 サブプライムローン問題に端を発した金融危機は、世界を同時不況に巻き込み、テロリズムや地域紛争は多発化の様相を呈するなど、我が国を取り巻く国際情勢は依然緊張した状況が続いています。また、温暖化・エネルギー・食料問題など地球規模の問題への対応も国際社会の大きな課題となっています。
 国内におきましては、食の安全を脅かす事件や理不尽で身勝手な犯罪が増加し、深刻な雇用不安や年金をはじめとする社会保障への不信感が広がるなど、信頼と安心が大きく揺らいでいます。また、県内では、1月に発生した不発弾爆発事故が県民に大きな不安を与える一方、在沖米海兵隊のグァム移転協定の国会審議の行方が関心事となっています。
 経済面では、世界経済の減速により輸出関連産業を中心に生産調整や雇用調整が相次ぐなど、国内経済はかつてない厳しい状況になっております。沖縄県においても、その影響が各方面に出始めており、雇用情勢は依然として厳しい状況にあります。
 国は、厳しい経済情勢に鑑み、平成21年度予算配分の重点化にあたっては、「 生活者の暮らしの安心」「金融・経済の安定強化」及び「地方の底力の発揮」に施策を集中し、各施策については、成果目標を提示し、厳格な事後評価、政策評価等を活用し、歳出の効率化・合理化を進めていくことにしています。
 また、地方財政の運営にあたっては、分権改革の進展に伴い、簡素で効率的な行財政システムの構築が求められるとともに、「 地方公共団体の財政の健全化に関する法律」の施行により、徹底した情報開示のもと、自主的な改善努力による財政健全化が求められています。
 こうした状況の中、本市の平成21年度予算につきましては、国の三位一体改革の影響、経済の悪化による税収等の落ち込みにより極めて厳しい予算編成となりましたが、市民満足度を高め市民サービスに影響が及ばないよう、各分野の事務経費を削減することにより、実質的な施策や事業の財源確保を図ってまいりました。特に公共投資については、義務教育施設の整備や道路、産業基盤の整備など、市民から切実な要望のある事業に取り組むよう努めたところであります。
 私は、「市民と協働による元気のあるまちづくり」「人と自然・文化が調和した温もりのあるまちづくり」「夢と希望に満ちた活力あるまちづくり」を基本理念に、地域特性を最大限に活かした「日本一元気で魅力ある南城市」を目指し、今後とも、市民とともにひたむきに市政運営に取り組み、挑戦する姿勢を貫きながら勇気と希望をもってまちづくりを進めてまいりたいと存じます。
 常に市民の目線に立ち、現場の声に耳を傾け、南城市のあるべき姿を絶えず考えながら、限られた財源の中で「選択と集中」による施策を展開し、市民が安全・安心に暮らすことができるまちづくりを目指したいと考えております。
 南城市の発展にとって大きな課題である土地利用については、総務省から招へいした政策調整監の力を最大限に活用しながら、市の主体性が発揮できる南城市型の土地利用計画の策定に取り組んでまいります。
 また、懸案の厚生年金休暇センターの跡利用については、幸い方向性を同じくするタピック沖縄株式会社が落札しました。今後、連携を図りつつ統合医療の視点からの観光振興、地域活性化に取り組んでまいります。
 さらに、積極的な市民参画や市民の創意工夫を活かしたまちづくりを進めることにより、地域力の向上、地域コミュニティの活性化を促し、より良い地域社会づくりに資するため、「上がり太陽プラン(市民提案型まちづくり活動助成事業)」を創設いたします。
 国の第2次補正予算で計上された地域活性化・生活対策臨時交付金事業に引き続き取り組むとともに、景気後退下での市民の生活支援と地域の経済対策に資するため、定額給付金給付事業の円滑な推進を図ってまいります。

1.地域に根ざした活力ある産業のまちづくり

 はじめに、「農業の振興」についてであります。基幹産業である農業につきましては、優良農用地の保全・確保に努め、農業生産基盤の整備を推進するとともに、担い手の育成・確保、農用地の利用集積、農業経営の法人化の推進等、農業構造を改善し、農業経営の安定と生産性の向上に努めてまいります。その一環として、耕作放棄地解消については、引き続き土地改良区域内の耕作放棄地を重点にその解消に努めてまいります。また、市町村経営構造対策事業(大里銭又地区(果樹ハウス及び附帯施設))は平成20年度に地区認定を受けました。21年度は施設整備(果樹(マンゴ−)ハウス、事業主体:JA(リース事業))の予定となっております。事業主体や関係者と連携し円滑な事業執行に取り組んでまいります。
 さとうきびは、経営安定対策による交付金が22年度産からは本則が適用され特例期間が終わります。本市の生産農家のほとんどが21年度産まで交付金を受け取ることができるA−5といわれる小規模の特例農家です。市や関係機関ではこれまで、特例農家が22年度産以降も交付金が受け取ることができるよう、本則要件への誘導策について話し合いを続けてまいりました。その結果、幾つかの課題は残されているものの基本的な方向性が定まりつつあります。引き続き関係機関と連携しながら、残された課題の解決や農家の合意形成に取り組んでまいります。
 優良家畜導入事業につきましては、肉用牛生産経営の発展に資するため、引き続き市独自の積立基金を活用してブランド牛確立を目指して取り組んでまいります。21年度は積み立て基金の目標額を増額し、取り組みを一層進めてまいります。
 農業の生産基盤整備でございますが、現在継続中の玉城西部地区などのむらづくり交付金事業、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金の稲嶺地区農業用用排水施設整備工事などの早期完成を目指してまいります。新規採択の大里南地区のむらづくり交付金事業、船越土砂崩壊防止整備事業、福原地区農業用用排水路整備事業については、平成21年度から着手いたします。また、中山地区、親ヶ原地区の冠水被害対策のため農山漁村活性化プロジェクト支援交付金事業の新規事業採択に向けても、引き続き取り組んでまいります。
 次に、「水産業の振興、漁港漁場整備 」につきましては、食の安全性が問題化している昨今、漁獲物の品質及び衛生管理を徹底したブランド化の確立と生産安定化、販路の拡大を支援してまいります。
 漁業を取り巻く環境は、燃料費等の価格の変動や漁価の低迷で経営に大きな影響を与えている現状であり依然厳しいものがありますが、今後とも漁業協同組合をはじめ関係機関と連携しながら、水産基盤の整備拡充を図るとともに、既存沿岸漁業や養殖漁業、魚介類の稚魚放流等の「つくり育てる漁業」や「体験型漁業」の一層の推進を図り、水産業の振興発展を支援してまいります。
 主な事業として、漁村再生交付金事業を継続して実施するとともに、平成21年度は海野漁港(板馬地区)に多目的広場の整備を予定しております。新規事業としては、南城市沖合の水深800メートルに浮魚礁(中層型魚礁)を2基設置する予定です。また厳しい経営状況にある漁業者を支援するため、市単独で燃油高騰対策補助金を交付してまいります。さらに、沖縄県営事業におきましては、地域水産物供給基盤整備事業により海野漁港整備と漁場整備を継続して実施することとなっております。
 「商業の振興」につきましては、南城市商工会を中心に経営基盤の強化と近代化に努めているところでありますが、市としても、商工会と一層の連携を図りながら、地域経済の活性化、賑わいと活力のあるまちづくりに取り組んでまいります。

次に、「観光の振興」についてであります。 本市には、自然や文化、歴史などの数多くの観光資源があることから、これらの魅力を積極的に利活用して知名度を高め、本市のイメージをさらに高める必要があります。
 魅力ある観光都市をめざし、平成19年度に策定した観光振興計画で示された「自然・歴史・文化が織りなすハーモニー〜こころとからだの健康・癒し なんじょう〜」の基本理念に基づき、課題に対応した観光振興施策を計画的に進めているところであります。
 平成21年度は、大きな課題となっている観光協会の早期設立、案内ガイドをはじめとする人材育成などの観光振興施策について取り組んでまいります。
  地域おこしや観光振興の最適な素材として重点的に取り組んでいる体験滞在プログラムについては、体験交流施設の利活用と併せて推進し、観光人材バンクの拡充を図り、人的ネットワークの形成を目指してまいります。また、南城市の魅力を十二分に発信していく体制づくりと効果的なプロモーション活動の確立に努めてまいります。
 さらに、地域の特性を活かした活力あるまちづくりのため、平成21年度は、道の駅等導入調査を実施してまいります。
 地域再生マネージャー事業につきましては、その集大成である「神のさと・南城ウォーク」による地域活性化を図るため、平成21年度からは事業主体及び活動拠点を市商工会に移し、健康と癒しをテーマとしたヘルスツーリズムの具現化に取り組んでまいります。3年間にわたり地域再生マネージャーとしてご活躍いただきました財団法人日航財団の佐藤和幸様に心から厚く御礼申し上げます。佐藤様には、新たに市商工会の事務局長に就任されると伺っていますので、今後とも変わらぬご指導ご支援を賜りたいと願っております。
 久高島伝統のイラブー薫製品を地元で商品化し、島の発展に寄与するため、平成21年度は沖縄離島振興特別対策事業により水産加工施設を整備してまいります。
 南城市シルバ−人材センタ−は、高齢者の生き甲斐づくりや地域の活性化を目的に平成20年4月1日からミニシルバ−として活動を始め、会員や地域住民に喜ばれています。会員も順調に増え、今年4月1日からは社団法人として新たにスタ−トすることになっており、市としても活動の充実強化に向け支援してまいります。

2.心豊かな人材を育む教育・文化のまちづくり

 南城市の将来を担う子どもたちが、ふるさとに誇りと愛着を持ち、心身共に健やかに成長することは、全ての市民の願いであり、教育の目標であります。私は、市民が地域の自然や歴史・文化などを学ぶ学習機会の拡充と教育環境の整備、生涯学習の推進に努め、教育・文化のまちづくりを推進してまいります。
 まず、幼児教育につきましては、家庭教育を行う親への支援や子育てネットワークづくりなどにより、地域で支える幼児教育の推進を図るとともに、幼稚園における預かり保育の充実に努め、義務教育前の教育を推進してまいります。また、少子化の中における幼稚園教育の充実のために、幼稚園の統廃合と、それに伴う条件整備を力強く推進してまいります。
 次に、小学校・中学校の教育につきましては、子どもたち一人一人に「確かな学力」・「豊かな人間性」・「丈夫な体」を養い、21世紀を心豊かにたくましく「生きる力」を身につけることができるよう、教育条件の整備に努め、「知・徳・体」調和の取れた学校教育を進めてまいります。
 「確かな学力」の定着のためには、教育委員会の進める諸々の学力向上対策を強力に支援してまいります。また、これからの教育では国際化に対応して英語力が重要です。市内全ての小中学校で文部科学省から3年間の指定を受けて取り組まれている「研究開発学校事業(英語)」を推進し、小学校からの英語教育に力を入れてまいります。さらに、中学生・高校生の米国短期留学事業や小学生・中学生を対象にした県内のESLキャンプを実施して、グローバルな人材育成の基礎づくりを進めてまいります。
 基礎学力の不十分な児童生徒や様々な理由で学習意欲を失った児童生徒を支援するため、引き続き非常勤講師やボランティアを配置して「学習意欲回復支援特別クラス設置事業」を実施してまいります。
  また、心身の障害や発達障害などのハンディをもつ子どもたちの教育に対しては、特別支援教育支援員を配置し、特別支援学級を開設するなど、個々のニーズに合った教育支援のもとで「自立」と「社会参加」を支援いたします。
  「豊かな人間性」を育成するため、全ての教科学習・学校生活全体を通じて「道徳教育」・「シティズンシップ教育」を推進してまいります。また、郷土の伝統や文化の継承、勤労体験・自然体験・奉仕活動など家庭教育や社会教育と連携して、「勤労を貴び」、「正義を愛する心」、「郷土を愛する心」、「公共心」、「感謝の心」、「思いやりの心」、「畏敬の念」を培うと同時に「基本的な生活習慣」の定着を図ってまいります。そのために、青少年育成市民会議やPTA連合会、青年連合会、子ども会育成連絡協議会等との連携協力に努め、青少年教育上の有害環境の浄化を進めるとともに、子どもたちの団体活動・体験活動・社会参加活動を積極的に促進し、青少年の健全育成を図ってまいります。
 「丈夫な体」の育成につきましては、主として保健体育・家庭科などの教科学習において健康・安全に対する正しい知識・理解・実践力の定着を図り、運動部活動や社会体育の促進によって体力の向上に努めてまいります。また、「食育」が今日的な課題であることから、学校給食や「弁当の日」を通して学校・家庭の連携を図り、食生活の改善と幼少期からの生活習慣病予防につなげてまいります。
 南城市で唯一の離島にある久高小中学校につきましては、島の良さを生かしつつ離島のハンディに配慮した条件整備を行い、久高島留学センターを支援するなどへき地教育の充実を図ってまいります。
 学校の教育施設につきましては、児童生徒の健康・安全を第一に、快適で教育効果の高い学習環境の創出と維持管理に努めてまいります。平成21年度は、大里南小学校の校舎改築や屋内運動場改築事業を引き続き推進するとともに、船越小学校の施設整備事業に先立ち、基本計画及び実施設計に取り組んでまいります。併せて、百名幼稚園・船越幼稚園・玉城幼稚園の3園の玉城幼稚園への統廃合に向けて、施設の改修・増築を進めてまいります。
 「心豊かな人材を育む教育・文化のまちづくり」で生涯学習の果たす役割は極めて大きなものがあります。特に、学校教育以外の生涯学習を推進するためには、市民が「いつでも」、「どこでも」、「だれでも」、「なんでも」学習できる条件整備が必要です。
 そのため、広く市内外の学習情報を市民に提供し、市民の学習意欲の向上と学習活動を促すとともに、図書館活動の一層の充実を図ってまいります。また、知念・玉城の両中央公民館及び大里農村環境改善センターを拠点として、各種学級・講座等の事業を実施し、市民の学習・交流を推進してまいります。
 さらに、戦中・戦後の混乱の中で義務教育の機会を失った方々や、退職後に改めて学校で学びたい高齢者等のニーズに応えて、小学校や中学校で学ぶリカレント教育を引き続き推進してまいります。
 市民が地域の豊かな伝統文化や文化財を誇りとし、愛護することは、市民のアイデンティティー形成活動そのものであり、まちづくりの中核を担うものだと考えます。引き続き世界遺産「斎場御嶽」をはじめ、多くの文化財の保護・活用に努めてまいります。
 平成21年度は、国指定史跡である糸数城跡・知念城跡・玉城城跡の保存修理事業を継続しつつ、島添大里グスク・佐敷上グスクの国指定に向けた調査事業を実施いたします。また、国の事業として導入した「文化財総合的把握モデル事業」を引き続き推進してまいります。
 順調に進められている市史編集事業につきましては、「南城市市史編集基本計画」に沿って今後とも計画的に推進してまいります。無形文化財・天然記念物の保存・継承・活用を図るとともに、琉歌の全国公募・表彰事業を継続して南城市の歴史文化の魅力を広く発信してまいります。
南城市らしい、文化の薫り高いまちづくりを推進するためには、文化・芸術に親しむ環境づくりや貴重な文化を保護・継承し、新しい文化芸術の創造に努める必要があります。市民の一体感を目指して、「シュガーホール活性化計画推進支援事業」が、財団法人地域創造の助成を受けて平成20年度から3年間にわたって実施されています。
折しも今年6月1日にはシュガーホールが開館15周年を迎えます。平成21年度はその節目にふさわしい記念事業を実施しながら、活性化計画で策定された事業目標の実現に努め、先に控える市民参加による「第1回市民ミュージカル」「南城市の新しい芸能」の創出に向けた準備に取り組んでまいります。これらの事業展開によって、市全域を文化芸術活動の場としてとらえ、幅広い市民層の文化創造活動への参加を促し、全国に先駆けた文化のまちづくりをより一層進めてまいります。

3.温もりあふれる福寿(健康・福祉)のまちづくり

 「心と体の健康づくりの推進」につきましては、生活習慣病予防を重点とした健康づくりのための料理講習会や親子料理教室の開催など、家庭はもとより、保育所、幼稚園、学校、地域、農林漁業関係者などと連携して、食育の推進を図ってまいります。また、食生活改善推進員、健康づくり推進員の増員を図りつつ養成・育成に努め、推進員が地域ぐるみの健康づくり活動を主体的・継続的に行えるよう支援してまいります。さらに、健康づくり推進委員会を設置した自治会にモデル地区強化事業を導入し、地域健康教室を実施しながら健康づくりの裾野を拡げてまいります。
 昨年の医療制度改革により、40〜74歳の加入者を対象とする生活習慣病予防のための特定健康診査及び特定保健指導の実施が義務づけになりました。これに伴い、南城市特定健康診査等実施計画に基づき、特定健康診査等を充実させ、生活習慣病等の予防を図ってまいります。併せて、40歳未満の若い世代の生活習慣病予防、がんの早期発見・早期治療の促進に努め、各種健診を引き続き実施してまいります。
 乳ガン、子宮ガン等の婦人健診については、集団健診と個別健診の併用を行い、住民が健診しやすい環境を整えてまいります。引き続きマンモグラフィー(乳腺・乳房専用のレントゲン撮影)を活用し、乳ガンの早期発見、早期治療の促進に努めてまいります。また、未受診者対策としては、報奨金制度を活かし、健康づくり推進員の活用を図りながら、引き続きナイト健診を積極的に実施してまいります。
 母子の健康増進のため、妊婦、乳児・1歳6か月児・3歳児などの健康診査や2歳児歯科検診等を小児保健協会など、関係機関と連携し充実した健診を実施してまいります。また、親子の心身の状況や養育環境等を把握し、乳児の健全な育成環境を確保するため、こんにちは赤ちゃん事業を積極的に取り組んでまいります。
 特に妊婦健診においては公費負担回数を14回へと増やし、母体や胎児の健康を確保するとともに健診費用の負担軽減を図ってまいります。また、乳児健診時に歯科衛生士による診断を実施して、むし歯罹患率の低下を目指してまいります。
 母子保健手帳の交付や離乳食実習では妊産婦・乳幼児期を生活習慣病予防の入り口と捉え、生活リズムやバランス食など食育の大切さを学ぶ機会を作ってまいります。
 乳幼児期の虐待予防対策につきましては、母子保健手帳の交付、妊産婦・新生児訪問・乳幼児健診・乳幼児健診未受診者訪問などの場を活用し、関係機関と連携し育児不安の解消、早期発見に努めてまいります。
 発達障害児につきましては、関係機関の相互の緊密なる連携のもと、適切な支援を行ってまいります。
 定期予防接種事業につきましては、昨年度から実施した中学1年生・高校3年生への麻疹・風疹予防接種を含め保護者に対する啓発活動をより強化するとともに、地区医師会や地域医療機関等と連携を図り、感染予防に取り組んでまいります。未接種者に対しても地区担当保健師の訪問指導や健診会場での接種勧奨を行い、接種率の向上に努めてまいります。
 また、65歳以上のインフルエンザ予防接種についても継続して取り組み、インフルエンザ罹患を予防するとともに、合併症の未然防止に努めてまいります。
 国保の事業運営は、依然として被保険者の1人当り医療費が県平均を上回るなど困難を極めているため、生活習慣病に起因する医療費の適正化対策を図ってまいります。
 保険税の収納対策としては、未申告者の解消により、公平・厳正なる課税及びその徴収等の徹底並びに低所得者等への公正なる軽減措置を図ってまいります。また、昨今の社会情勢等の影響による非自発的な失業者等及び病気等の特殊事情による納付困難世帯を救済するため、減免制度の周知徹底等を図ってまいります。併せて、納付相談や分納指導、預金差し押さえ等に取り組んでまいります。
 平成20年4月から始まりました長寿医療制度につきましては、沖縄県後期高齢者医療広域連合と提携して制度の円滑な運営、広報活動を強化し制度のさらなる周知を図ってまいります。また長寿健康診査と連携した人間ドックの助成、はり・きゅう・あん摩マッサージ施術に対する助成を実施してまいります。
 年金記録問題などで納付率の低下が懸念される国民年金につきましては、広報活動を強化して制度の周知や納付意識の啓発に努め、納付率の向上を図るとともに、関係機関と連携して無年金者対策に取り組んでまいります。
 「高齢者福祉の充実」につきましては、地域包括支援センターを中心に関係機関等の協力を得て、引き続き一人暮らし高齢者等の要援護者の実態把握とマップづくりに取り組み、高齢者の在宅支援や緊急時の対応強化を図ってまいります。また、民生委員・児童委員や自治会長、近隣住民、老人クラブ、各種団体等の協力を得て地域単位で見守り・声掛け活動を展開できるよう、見守りネットワークの体制づくりを強化してまいります。高齢者虐待防止については、虐待防止ネットワークを中心に介護事業所等関係機関との連携を密にして、高齢者虐待の相談支援や早期発見と予防に努めてまいります。さらに、社会福祉協議会と連携し「地域福祉権利擁護事業」の活用や「成年後見制度」の周知を図り、認知症などで判断能力が十分でない高齢者の生活を支援してまいります。
 介護予防につきましては、保健師等の専門スタッフが、特定高齢者の把握及び生活機能評価を実施して必要な相談指導を行うとともに、心身の状況に応じた予防事業を推進してまいります。また、高齢者が寝たきりにならないよう、地区公民館、福祉施設等でのふれあいミニデイサービス事業や転倒骨折予防事業の運動機器を充実させ、運動指導士等の専門職を派遣し、サービスの充実を図ってまいります。
 食の自立支援事業や外出支援事業等についても引き続き実施し、高齢者の在宅生活を支援してまいります。
 また、市の社会福祉施設については、引き続き南城市社会福祉協議会へ管理を委託し、効率的な運用を図ってまいります。
 次に、子育て支援の推進についてであります。「なんじょう子どもプラン(次世代育成支援対策行動計画)」の第1期が平成21年度で終了するため、第2期の計画を平成21年度中に策定し、子育て支援の充実に取り組んでまいります。
 保育につきましては、「南城市立保育所民営化基本方針」のもと、利用者の多様なニーズに対応した積極的な保育サービスの提供に努め、民間活力の活用を図ってまいります。平成21年度は、知念あさひ保育園が民営化された初めての保育園として新たな運営を開始することになっています。今後とも民営化された保育園が目的を達成できるよう支援を継続するとともに、引き続き、公立保育所の民営化を検討してまいります。残る市立保育所は、先導的保育所として位置づけ、保育現場の情報を保育行政に反映する役割を担えるよう努めてまいります。さらに、年々、増加傾向にある待機児童の解消のため待機児童解消事業の実施、既設の認可保育園の入所定数増の取り組みをしてまいります。
 保育に対する苦情等につきましては、公正、公平の保持、客観性の確保の観点から設置しました苦情解決第三者委員会で、適切に対処してまいります。
 新すこやか保育事業につきましては、認可外保育施設に健診費等を助成するとともに、放課後児童クラブの支援を行い、地域の需要に応じたサービスを実施してまいります。
 児童館につきましては、安全管理に留意し、遊びを通して、児童の社会性・創造性が育まれるよう児童の健全な遊び場の提供、地域組織活動の育成及び指導、その他児童の健全育成に必要な事業を展開してまいります。
 次に、「地域福祉の推進」についてであります。地域福祉の推進につきましては、地域福祉計画策定に取り組むとともに、民生委員・児童委員協議会をはじめ社会福祉協議会等、関係機関との連携を密にし、地域住民が自ら主体となって地域福祉活動に参加できる、協働による福祉のまちづくりを推進してまいります。
 障がい者福祉につきましては、特別対策等による利用者負担の軽減措置、障害福祉サービス提供体制の整備等、国の動向を注視しながら障害者自立支援法に基づく自立支援給付事業の推進を図ってまいります。障がい者が、地域で自立した日常生活や社会生活を営めるよう、地域活動支援センターを大里地域に新築して障がい者の地域への移行と居場所づくり等その活動の拠点を確保するとともに、相談支援事業を含めて支援体制の充実・強化に努めてまいります。手話通訳者派遣事業や障がい者の自動車運転免許取得・自動車改造費の一部助成事業を引き続き実施してまいります。
 母子・寡婦、父子福祉につきましては、一人親家庭の自立支援を図るため、福祉の増進に努めるとともに、児童扶養手当、医療費の助成事業や市母子寡婦福祉会に対する支援を実施してまいります。
 社会問題化している虐待対策につきましては、要保護児童地域対策協議会、教育委員会とも連携し、家庭(児童)相談員、女性相談員を引き続き配置して、児童虐待の未然防止やDV(配偶者からの暴力等)対策等の強化に取り組んでまいります。

4.市民と相互理解を深める交流のまちづくり

 今日まで南城市は、地域間交流や、国際交流など様々な形で「交流」に取り組んでまいりました。「交流」を通じて、お互いの文化や歴史、立場や主張の違いを認め合い、相互に学びあいながら、それぞれを高めあうことは重要なことであると思います。私は、他地域との「交流」を行うことで、自分たちの地域の素晴らしさや、地域の抱える課題を知り、それを自ら解決することにより、住みやすいまちづくりと地域の自立につなげていくことができると考えます。
 国内交流につきましては、今年の1月に宮崎県高千穂町と姉妹都市の盟約を締結したところであります。平成21年度は、全ての分野で「交流」と「自立」を意識し、市民と行政誰もが主体性を持って、引き続き積極的な姿勢で姉妹都市交流に取り組んでいける体制づくりに努力してまいります。
 南城市のスポーツイベントとして定着した「尚巴志ハーフマラソン大会」と「東御廻り国際ジョイアスロン大会」も市のメインスポーツイベントとして位置づけ継続して開催し、更なる充実発展と参加者と市民の交流の充実に努めてまいります。
 次代を担う青少年の健全育成と交流をテーマに、多くの若者たちから好評を博しておりますストリートダンスコンテスト「ハイ祭2009in沖縄」をあざまサンサンビーチで継続して開催し、ストリート系スタイルの若者文化の全国発信を通じて、若者たちの熱気が南城市に集まる環境づくりに努めてまいります。
 また、引き続き関係機関と連携を図りながら、「視覚障害者マラソン沖縄大会」を開催、「うふざとヌムーチーさい」を支援して、温もりとふれあいのまちづくり、活力ある地域づくりを推進してまいります。
 スポーツ・レクリエーション活動の推進につきましては、市体育協会をはじめとする各種団体や体育指導委員、学校との連携を図りながらスポーツ・レクリエーション活動に親しむ機会の拡充に努めてまいります。
 今後は、総合型地域スポーツクラブの育成を図り、市民スポーツの振興を図ってまいります。また、2010年開催の全国高等学校総合体育大会(女子バスケットボール競技)の気運を高めるため、実行委員会を設置して体制づくりに取り組んでまいります。

5.安全で安心、快適な暮らしを支える住みよいまちづくり

 まず、「土地利用の推進」につきましては、本市における開発と環境保全の調和、地域特性を活かした地域活性化を目指し、県が行う那覇広域都市計画区域の見直し等、土地利用等にかかる諸規制について、地域の実情に応じた柔軟な決定、制度運用が実現するよう取り組んでまいります。
  馬天土地区画整理事業については、平成21年度から工事に着手する予定になっております。本事業を支援するため、市の道路整備事業・上下水道事業や海岸整備事業(県事業)と一体的に整備を行う方向で取り組んでおり、今後とも良好な市街地形成のための支援を行ってまいります。
 「利便性の高い交通体系の整備」につきましては、那覇市や中・南部地域との広域交通ネットワークの形成のため、市内の幹線道路である国道331号の改修・整備を促進するとともに、本市発展の核となる南部東道路の早期事業化に取り組んでまいります。
 市道整備につきましては、南部東道路インターチェンジへのアクセス路や佐敷地域から南風原方向への関連道整備など、市内全域の道路網構築を図り、緊急性・費用対効果等を勘案し年次的に整備を進めてまいります。平成21年度は、引き続き「南城市道路基本計画」の策定に取り組んでまいります。
 平成21年度は、継続事業として仲伊保冨祖崎線・小谷真謝線・馬天兼久島之前線・津波古135号線(佐敷)、157号線(知念)、奥武島架橋(玉城)、長堂上原線・南風原福原線、南風原田原線、西原南風原線(大里)を整備してまいります。
  生活路線の確保につきましては、関係機関や市民の意見を踏まえ、路線バス対策会議と改善策の検討、生活交通の安定化に努め、百名線、前川線、糸満玉泉洞線、志喜屋線、糸満新里線を運行するバス事業者へ助成を継続して、児童生徒をはじめ市民の移動手段の確保と利用者の利便性向上に努めてまいります。
 国道や県道においては、屋根付きバス停の未整備な箇所があり、今後とも地域と連携して関係機関へ要請し、整備に向けて取り組んでまいります。
 市民が庁舎間を移動する際の利便性向上を図るため、引き続き庁舎間巡回バスを運行いたします。また、久高の離島航路事業の維持改善を図り、久高島地域の振興並びに住民の民生の安定及び向上に寄与するため、引き続き運営費の一部を助成してまいります。
 港湾整備につきましては、引き続き中城湾港馬天地区の改修を促進するとともに、「みなと振興交付金事業」を活用して、港湾背後の住環境の改善、漁業振興や地域活性化につながるような港湾整備に取り組んでまいります。今後とも県と連携して当該地域の海辺のまちづくりを推進してまいります。

 次に、「きれいな水の確保と下水道整備の強化」についてであります。
 水道は、市民の健康で文化的な生活と社会経済活動を支える上で重要な役割を担っています。安全でよりおいしい水を提供していくため、年次的・計画的に上水道施設の整備を図ってまいります。平成21年度佐敷地区内配水管布設工事 (老朽管布設替等)を実施するとともに給水管布設切替工事を実施してまいります。
 公共下水道事業につきましては、佐敷東部地区(手登根、伊原、屋比久、外間、仲伊保、冨祖崎)の事業認可を取得し、年次計画に基づき円滑な事業執行に取り組んでまいります。つきしろ地区においては、流域下水道幹線工事整備後、供用開始に向けて取り組んでまいります。佐敷地区の下水道管渠工事を引き続き実施し、地域の生活環境の改善と公共水域の水質保全に努めてまいります。
 農業集落排水整備事業につきましては、大城地区(字大城・字稲福・字真境名)の下水道管渠工事を実施してまいります。また、他の未整備地区は住民説明会を実施し、地域住民の意向を把握し、事業採択に向けて取り組んでまいります。各地区処理場から発生する汚泥を堆肥化施設(資源循環施設)で発酵処理し有機肥料として農地へ還元する資源循環型社会の構築を目指してまいります。
 さらに、下水道啓発活動につきましては、接続推進員及び上下水道部職員による未加入家庭へ戸別訪問を実施し、下水道が果たす役割、すなわち市民の快適な生活環境の確保や自然の浄化があった昔の河川や海域を呼び戻す必要性を十分説明し、早急に下水道への接続普及に努めてまいります。
 下水道事業運営におきましては、長期的な収支計画を策定し、更なる経費縮減及び経営努力を行い効率的な事業運営に取り組んでまいります。
 次に、「地域に根ざした循環型社会の形成」についてでありますが、ごみ処理につきましては、ごみの分別収集、有価物の資源化、ごみ処理有料化等これまでの施策を継続してまいります。また、リフューズ(不要なものを断る)、リデュース(廃棄物の発生抑制)、リユース(使用済み製品等の再使用)、リサイクル(再資源化)の4Rを推進するとともに、団体等への資源ごみ集団回収事業報償金及び生ごみ処理機購入に対する補助を継続してまいります。
 地球温暖化対策につきましては、地球温暖化防止計画に基づき、市が行う事務及び事業に関して温室効果ガス排出抑制に努めてまいります。
 ごみの不法投棄問題につきましては、今後も、広報誌、立看等による意識の啓発、巡回パトロールを実施するとともに、市民の協力のもと監視体制の強化を図り、県、警察及び道路関係部署と連携して、快適な生活環境づくりを推進してまいります。
 ごみ処理施設建設につきましては、サザンクリーンセンター推進協議会を中心にこれまでの課題を整理しながら、将来(平成33年度)の東部、島尻、糸・豊の3清掃組合の組織統合による一元化施設の稼働を目指して施設建設に向けて組んでまいります。
 安全で衛生的な生活確保のため、野犬対策、スズメ蜂の駆除、狂犬病予防注射、ハブ捕獲器の貸出しを実施するほか、害虫駆除のための薬剤購入補助を継続してまいります。また、墓地につきましては、平成21年4月1日をもって、県から墓地等経営許可権限の事務移譲を受けることになっており、申請・許可事務が本市で可能になります。さらに、前年度に実施した墓地実態調査等をもとに平成21年度は墓地基本計画を策定いたします。今後も墓地の散在化を防ぎ、生活及び周辺環境に配慮した墓地行政に努めてまいります。
 玉城火葬場は、公共性の高い施設として多年にわたり大切な役割を担ってきており、また、合併で市全域が当該施設の恩恵を受けていることから、地元當山区に対して地域振興整備助成金を交付してまいります。
 悪臭・汚水対策につきましては、悪臭防止法や水質汚濁防止法に基づき工場やその他の事業所から発生する悪臭・汚水については、南部福祉保健所等、関係機関と連携して、改善に向けて指導してまいります。また、大里地区や佐敷地区の一部地域においては、従来の特定悪臭物質規制区域から臭気指数規制区域への地域指定の変更を県に申請しており、平成21年度には規制基準が変更されるものと考えております。
 「自然と調和した生活環境の整備」につきましては、雄樋川流域、国場川水系流域、報得川流域の水辺環境の保全・再生をはじめ、河川の浄化、海岸線の環境保全美化に努めてまいります。
 毎年10月は、都市緑化月間として全国各地で様々な催し等が展開されています。平成21年度は、沖縄都市緑化祭が南城市で開催されることになっており、市の良さを県内外にアピールできる絶好の機会ととらえ、積極的に取り組んでまいります。
 公園の整備につきましては、継続事業として 大里城址公園(23.6f)の整備を行います。平成21年度は、用地取得・造成工事・発掘調査などの事業を実施してまいります。
 次に、「安全で安心な防災・防犯、救急体制等の整備への対応 」について申し上げます。防災事業につきましては、県事業による地滑り防止対策事業として、佐敷小谷地区・玉城當山地区が継続して工事が実施されます。また、伊原仲添原地域は、災害関連緊急砂防事業によって継続して工事が実施されます。
 知念分屯基地周辺障害防止対策事業として、市が事業主体となって、佐敷島之上原排水路工事及び地滑り防止対策工事を引き続き実施してまいります。
 造林事業につきましては、流域育成林保全整備事業による保育事業を引き続き実施し、森林の保全を図ってまいります。
 犯罪・事故を未然に防止するためには、地域住民、企業、行政、警察署が一体となり、犯罪を発生させない防犯活動の取り組みが必要です。地域や企業等の自主防犯ボランティアの結成、防犯パトロール等の取り組みを強化するとともに、暴力団対策として立て看板の設置等、犯罪抑止活動を実施してまいります。また、「子ども110番の家」の地域ボランティアの拡充に努めてまいります。さらに、与那原警察署、地区防犯協会をはじめ、関係機関と連携した防犯対策を進めるほか、防犯灯設置補助金を継続し、児童生徒を巻き込む犯罪及び事故の未然防止に努めてまいります。
 交通安全対策につきましては、地域、各種団体、警察等とより一層の連携をとりながら交通安全思想の普及や広報活動、街頭指導を実施してまいります。交通安全施設等の道路環境の整備を促進し、事件・事故のない安全で安心して暮らせるまちづくりに努めてまいります。
 消費者を取り巻く環境は複雑、多様化しており、悪徳商法や多重債務問題、食品等の不当表示など問題は多岐にわたっています。市民生活の擁護を図るため、平成21年度から消費生活相談窓口を設置し、解決のための情報提供、処理のあっせんを行い、意識の啓発にも努めてまいります。

6.人の和が支える市民主役の協働のまちづくり

まず、「市民と行政のパートナーシップの確立 」につきましては、自治会、市民団体、NPO、ボランティア等の活動支援等の仕組みづくりに取り組むとともに、相互協調と適切な役割分担のもと協働事業の促進を図ってまいります。
 市民サービスの向上及び、事務作業の効率化並びに、ICTを活用した「e-まちづくり」については、昨年策定しました「南城市情報化基本計画」に基づき、次期基幹システムの検討や住民票発行等を行う自動交付機の設置等について、関係部署との協議を引き続き行ってまいります。
 市が所有する光ファイバケーブルにつきましては、市民サービス及び行政事務における活用はもとより、通信事業者への開放を積極的に行い、高速無線ブロードバンドのサービスエリアの拡大を図ってまいります。
 情報通信産業振興地域指定により、情報通信産業の誘致は行いやすくなりましたが、世界同時不況の影響により、情報通信産業も厳しい状況にあります。情報産業の誘致については、若者の雇用による自主財源の拡大と地域への定住化が見込まれることから、社会情勢を見据えながら引き続き検討してまいります。
 2011年7月24日の地上デジタル放送への完全移行への対策として、市内の全ての公共施設について受信設備の調査を実施し、必要に応じて改修を行うなど地上デジタル放送への適切な対応をしてまいります。
 広報誌とホームページの内容を充実させるため、広報誌の発行及びホームページの更新事務について、その一部を外部に委託してまいります。専門分野のノウハウを取り入れることで内容の充実とタイムリーな情報発信を行うとともに、広報誌については、本文ぺージを2色刷りにしてより見やすくなるよう改善してまいります。
 情報公開請求につきましては、年々複雑多様化していますが、個人情報に留意しながら積極的に情報公開してまいります。
 地域イントラネット基盤施設整備事業で整備した「行政・防災情報配信システム」及び村づくり交付金情報基盤施設整備事業で補完整備した「南城市防災システム」を積極的に活用してまいります。平常時から防災情報等を市民に提供し、防災意識の向上を図っていくとともに災害発生時の対応体制強化や未然防止に努めてまいります。
 また、地場産業等と連携した雇用の確保による賑わいのあるまちづくりのため、平成21年度は、インターネットを活用した雇用創出支援バンクを創設してまいります。
「コミュニティの充実強化」につきましては、住民主体の活力あるまちづくりを進めるため、引き続き自治会をはじめ地域づくりを行う各種団体への支援を行ってまいります。平成21年度は、百名区、嶺井団地自治会、知名区、小谷自治会おいて一般コミュニティ助成事業を実施してまいります。
次に、「人権の擁護、男女共同参画の推進」についてであります。全ての人々の基本的人権の尊重のため、人権擁護に関する情報提供や相談体制の強化に努めてまいります。男女共同参画社会の実現に向けては、南城市男女共同参画行動計画に基づいて住民意識の向上を図り、政策・方針・決定を含む行政及び地域への女性の参画を促進してまいります。男女の人権が尊重され、仕事と家庭及び地域での生活において、健康で安心して暮らせる社会環境の整備に努めてまいります。
  次に、「効率的な行政運営の推進」ついてであります。地方行財政の運営にあたっては、地方分権改革の進展に伴い、「自己決定、自己責任」の原則のもと、簡素で効率的な行財政システムの構築が求められるとともに、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の施行により、徹底した情報開示のもと自主的な改善努力による財政健全化が強く求められています。地方分権の進展、新しいまちづくりに対応するために、行政改革大綱や行財政集中改革プランに基づき、事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、民間委託の推進など行財政運営全般にわたる改革を効率的、積極的に推進してまいります。同時に、県からの権限移譲についても取り組んでまいります。
 特に、事務事業については、目標の達成度合い、類似事業の整理・合理化など、行政効率や効果の観点から再点検を行い、スクラップ・アンド・ビルドを積極的に行ってまいります。
  職員の定員管理につきましては、定員適正化計画に基づき、職員数の適正化に努めるとともに、自治大学校、沖縄総合事務局、沖縄県市町村課等への派遣をはじめ各種研修の充実により職員の資質向上を図り、地方分権の進展に伴う権限移譲への対応及び事務事業の効率化を推進してまいります。
 安定的な財政運営を図るためには、市の自主財源の根幹をなす市税等の確保が重要な課題です。団塊世代の大量退職や納税者の高齢化、新たな税制による納税者の負担感の増大、経済情勢の悪化などにより、年々厳しさを増す税の収納状況を踏まえ、今後とも那覇税務署及び県税事務所等と連携しながら広報活動を推進し、納税意識の高揚を図ってまいります。また10月から導入されます公的年金等からの個人住民税の特別徴収については、円滑な実施ができるよう図ってまいります。
 滞納者対策としましては、自主納付を基本として、職員及び嘱託徴収員による臨戸訪問徴収指導を実施するとともに、納税意識の希薄な滞納者については、税負担の公平・公正を期するため、法的措置を積極的に講じてまいります。
 本市においては戸籍を電算化し、窓口サービスの公平性、迅速性を確保するとともに、機器を更新したことにより賃借料のコストダウンを図ることができました。
 住民基本台帳は、市民に身近な行政サービス及び他の行政事務の根幹をなすものとして、その重要性が位置づけられています。今後とも住民対応・窓口サービスの基本として「親切」「丁寧」「迅速」を心がけ、大里庁舎の総合案内等に寄せられる市民の声を反映し、さらなる事務事業の効率化を図りながら、きめ細やかな窓口サービスの向上に努めてまいります。また、平成21年度も引き続き交付手数料の無料化を実施して、住民基本台帳カードの普及を図ってまいります。

7.市民の心で世界へつなぐまちづくり

 国際交流の推進につきましては、「海外移住者子弟研修生受け入れ事業」を継続し、相互の国際交流の架け橋となる人材の発掘と育成を目指し、研修内容の充実に努めてまいります。
 また、昨年は、中国蘇州市政府芸術交流団を招いて、「昆曲」をはじめとする蘇州市の芸能公演を実施し、蘇州市との新たな友好交流を図ってきましたが、平成21年度には、蘇州市との友好交流都市盟約の締結に向けて事前調整を進めてまいります。
 シュガーホールで開館以来実施している「おきでんシュガーホール新人演奏会オーディション」も今年で15回の節目を迎えます。これまでの合格者は120名を越え、海外、国内中央の音楽界で活躍する優秀な人材を輩出しています。平成21年度は、その中からさらに優秀な音楽家を招いて、オーケストラとの共演による記念コンサートを開催してまいります。この新人演奏会オーディションが、南城市から世界へ発信する国際オーディションとして発展するよう共催者である沖縄電力、沖縄タイムス社との連携を強化してまいります。
 また、市民網羅した花いっぱい運動、市花の普及等によって潤いと安らぎの里をつくり、市民の一体感の醸成、市の魅力向上に資するため、第3回南城市植樹祭を開催いたします。

おわりに

 いつの時代にあっても大切なものは、家族や地域社会の絆であり、人それぞれがお互いにもつ大切なものを尊重し、助け合える社会を築くことが、行政に課せられた責務の一つであると考えています。また、先人たちが築き上げてきた豊かな自然や文化・歴史等を次の世代に引き継ぐためにも、市民一人ひとりが郷土を愛し、自信と誇りを持って生活していける南城市にしていくことが、大きな使命でもあります。
 今後とも、沖縄の誇るユイマールの精神を活かし、市民の皆さんが安心して暮らせる、協働による個性豊かな地域づくりへ着実な歩みを進めてまいります。市民のまちづくりへの主体的な参画を助長し、コミュニティの活性化を図り、合併により醸成された地域力、文化力、人間力をさらに高め発展させてまいりたいと存じます。
 「まちづくりは人づくり」を基本に、まちの活力を引き出す人材の育成、次代を担う青少年の健全育成に努めてまいります。役所にあっては、職員一人ひとりが市民の気持ちに寄り添って適切かつ迅速に対応できるよう、研修の充実、一層の職員能力開発に努めるとともに、適材配置についても十分配意してまいります。
 市長就任4年目にあたり、初心を忘れることなく、南城市の持続的な発展のための様々な改革について職員ともども知恵を絞り、汗を流して、これからも推進し続けてまいりたいと存じます。今後とも、市民の皆さんからの率直なご意見に耳を傾け、市民参加の開かれた市政を心がけるとともに、「海と緑と光あふれる南城市」の実現に向け、全力で各種施策に取り組んでまいる所存であります。
 以上、平成21年度南城市の行政運営にのぞむ私の基本姿勢と、所信の一端を申し上げました。市民の皆様、議員各位のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。

平成21年3月3日
     南城市長 古謝景春

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